東明館が春夏通じて初の甲子園出場を果たした。2年生エース右腕、今村珀孔(はく)投手が制球抜群の緩急で高校初完封。2年ぶり6度目の優勝を目指した佐賀北に競り勝った。

東明館が4回に先制した。1死三塁で5番・窪山祥悟(3年)が中前適時打。さらに、2死満塁で先発の9番・今村が左前適時打で加点。今村は7安打され1奪三振も、春先に覚えたカットボールなどで要所を締め、点を与えなかった。

勝利の瞬間、ガッツポーズが飛び出た今村は「優勝の瞬間は覚えていない。興奮して安心しました」。夢の甲子園へ「甲子園で1勝することを目標にしてきた。勝ちにこだわって、やっていきたい」と声を弾ませた。

◆東明館 1988年(昭63)創立の中高一貫私立校。校名は対馬藩田代領の藩校に由来。男女共学で普通科に259人(女子99人)が学ぶ。野球部は創立と同時創部で部員62人(マネジャー1人)。春夏通じて甲子園初出場。主な卒業生はJ1アビスパ福岡DF桑原海人、漫画家原泰久ら。所在地は佐賀県三養基郡基山町宮浦683。黒木忠好校長。