<高校野球東東京大会:修徳7-1青山学院>◇25日◇4回戦◇ネッツ多摩昭島スタジアム

「1人4役」を完全燃焼した。青山学院で1年秋から主将を務める中山脩悟投手(3年)はエースで4番。さらにタレント中山秀征(53)の次男として注目を集めてきた。この日は9回を133球で完投も、制球に苦しみ12安打7失点。打撃では4打数1安打だった。試合終了直後の応援席へのあいさつを終えると、その場に崩れ落ち、仲間の肩を借りて号泣した。

中山脩 悔しいですけど、いい試合ができたと思います。苦しいことも多かったけど、キャプテンとしてやってこれたことに悔いはないし、最高の仲間で出来てうれしかったです。

複数の大役に加え、父は有名人。「プレッシャーはあったんですけど、家でも毎回『プレッシャーは力に変えられる。その力を持っているから』と言われていた」。芸能界で結果を残す父の言葉に「楽になれました」と感謝する。

ここまで2試合とも観戦に訪れた父だが、この日はMCを務める日本テレビ系の情報番組「シューイチ」の生放送のため来られなかった。最終戦の報告については「3年間やってきたことはうそじゃないということは、父もずっと見てくれていたので。特に何も言わなくても分かってくれると思います」とうなずいた。

今後は「出来る限り、上のレベルでやってみたいと思います」と野球を続ける意向。これからもプレッシャーを力に変えていく決意だ。【鈴木正章】