津軽から夏の聖地へ-。8年ぶり2度目の全国高校野球選手権(8月9日開幕、甲子園)に出場する弘前学院聖愛(青森)は30日、同校グラウンドで公開練習を行い、約3時間ほど汗を流した。午後からは体育館で壮行式に臨み、佐藤海(かい)主将(3年)を先頭にナインは「東北勢初の優勝旗を津軽に持ち帰る」と高らかに宣言。夏の大舞台に向けて、チームの士気は高まった。

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8年ぶりの甲子園出場を決めてから、初の全体練習を行った。キャッチボールや打撃練習、守備練習など終始リラックスした雰囲気で始動。ロングティーでは190センチで4番の佐藤主将が木製バットを手に、快音を響かせた。「緊張とかはなく、基本を意識しながら課題を持って、いつも通りの練習ができた」と大粒の汗をぬぐった。

目指すべき指針を再確認した。練習前には原田一範監督(42)を中心に1時間のミーティング。夏の青森大会を振り返り、良かった点を1つ1つ整理。全国で勝つための話し合いも行い、チーム内での意思疎通が深まった。佐藤主将は「緻密な走塁であったり、全国で勝つためには、もっとレベルを上げていかないといけない」と大舞台に向け、さらなる上積みを誓った。

選手間で意識し合う言葉がある。「凡事徹底」だ。佐藤主将は「誰でもできるようなこともきっちりやり切る」と堂々と言う。普段の私生活をはじめ、グラウンドでは常に全力疾走だ。凡打でも一塁に全力で駆け抜ける。守備位置につく際にも、手を抜くことは一切ない。この日も、きびきびした動きではつらつと練習に励んだ。「夏の青森大会では、全力疾走をきっちりやれた。甲子園でも貫いていきたい」と意気込んだ。

甲子園に初出場した13年夏は「聖地2勝」を挙げて、全国16強入りを果たした。当時は全選手が津軽出身で「りんごっ子」の愛称で躍進を遂げた。現チームも県内出身者が多く、地元民からの祝福の声を肌で感じている。「(青森大会で)優勝して『おめでとう』と言ってもらうようになった。地元の方々に勇気と希望を与えるプレーをしたい」。地元地域の期待も一身に背負い、夏の甲子園で躍動すると誓った。【佐藤究】

 

○…午後に行われた壮行式では優勝旗を手にした佐藤主将を先頭に、吹奏楽部の「栄冠は君に輝く」の演奏とともに、選手全員が入場した。集まった中高生と教職員からは、温かい拍手で出迎えられた。佐藤主将は「たくさんの応援があったから優勝することができました」と感謝の言葉を口にし、「甲子園では『津軽から日本一』を目標に掲げ、東北に優勝旗を持ち帰ってきます」と宣言した。