高岡第一が40年ぶり2度目の夏の甲子園を逃した。初戦から2桁安打を継続して決勝に進んだが、相手投手に要所を締められ、自慢の打線が勢いづかなかった。先発沖田拓真投手(3年)が2回まで5失点。2番手小久保隼人投手(3年)、3番手中村来生投手(3年)も波に乗る高岡商打線を止められなかった。

「(投手陣は)打たせて取る投球ができなかった。まだ勝ちきるには必要な部分があるということですね」。前回81年に富山大会を制し主将として甲子園に乗り込んだ村本忠秀監督(56)は肩を落とした。

7回、高岡商エース川渕恒輝投手(3年)を攻略したのは1年生の長田煌誠内野手。1死満塁の場面に代打で打席に立つと、初球ストレートを引っ張り、右中間を破る走者一掃の二塁打を決めた。長田は、「中学で全国大会に行ったけど、甲子園(への道は)は全然違うと感じた。来年は後輩もできるけど、もっと自分を追い込みたい」。富山大会7打数4安打6打点と結果を残し、来年を見据えた。

高岡第一は、2年生3人、1年生4人をベンチに入れて戦ってきた。就任4年目の村本監督は「使える判断で入れました。いい経験になったと思う」。高岡第一が甲子園へ帰還する日は遠くはない。