北越は新潟工に7-1で快勝した。エース山倉大武(ひろむ=2年)が8回2死まで被安打0の好投。自己最長の8回を投げ、1安打1失点の好投を見せた。

ノーヒットノーランを期待するムードがベンチに漂った。山倉は7回まで打たせて取る投球で無安打無失点。83球と少ない球数でテンポ良く投げる。外野飛球は3。内野ゴロの山を築いた。自己最長イニングとなる8回に入っても内野ゴロ2つで2死無走者。快挙まであと4アウトに迫った。

だが28人目の打者だった。新潟工の1番熊倉に右前打を許す。緊張の糸が切れたようにその後、2四球で満塁とすると4番田中に痛恨の押し出し死球を与え、1失点。この回で降板した。快挙こそ逃したが8回103球を投げ1安打1失点。4三振を奪った。「最初からノーヒットでいこうと思っていた」と振り返った。

「課題が多く見つかった試合だった」と背番号1は前を向く。今春の県大会から1番を背負い、技術を磨いてきた。これまで球速を意識していたが、最近は球の伸びを意識するようになったという。「引き出しを増やし、いろいろな打者に対応できるようになりたい」とコーチの指導のもと、さらなるレベルアップを目指している。

26日の3回戦は今夏4強の開志学園とぶつかる。夏県大会では準々決勝で対戦。山倉は先発5回で4点を失い、4-9で敗れた相手だ。「夏負けたので、ここが一番負けられない試合」と気合を入れ直した。【飯嶋聡美】