第74回秋季全道高校野球(無観客で10月1日開幕、札幌円山ほか)の組み合わせが22日、決まった。16年以来の優勝を狙う札幌第一は初戦(2回戦)で白樺学園-帯広工の勝者と対戦する。菊池雄人監督(49)の長男一(はじめ)遊撃手(2年)は地区予選3試合で9打数5安打、打率5割5分6厘と好調。「甲子園を目指し、全道でも全員で戦いたい」と、父子での甲子園出場を思い描いた。

一は地区初戦(札幌清田戦)こそ無安打2失策と不本意だったが、2回戦(札幌厚別戦)で3安打1打点、札幌龍谷学園との代表決定戦も2安打2打点と全道出場に貢献。今春からベンチ入りも、レギュラーで臨むのは今秋が初めてで「初戦は体が動かなかった。チームメートに大丈夫と声を掛けてもらい助けられた。切り替えて練習通りやろうと意識したのが良かった」と振り返った。

聖地で指揮する父を初めて見たのは札幌南月寒小2年だった12年夏。中学時代は札幌新琴似シニアでプレーし、高校は「甲子園出場を実現したい」と父の母校を選んだ。現役時代投手だった父は3年夏の南北海道大会決勝で函館大有斗に敗れ準優勝。聖地に届かなかった。一は「甲子園に行き、いろんな人に恩返しや感謝を伝えられたら」。全道優勝を引き寄せ、まずは野球道に導いてくれた父に恩返しする。【永野高輔】

◆札幌第一・菊池監督 (札幌第一への進学は)最後は自分で決めろと。小さい時から見に行っている甲子園の印象が残っていたのでは。(地区予選は)2番打者として、しっかりつないでくれた。全道でも気負うことなく練習でやってきたことを出してくれたら。