今夏県大会の出場を辞退していた中越は長岡高専に10-0の5回コールド勝ち。主将の1番吉井愛斗遊撃手(2年)が4打数4安打で流れを作った。

    ◇    ◇    ◇  

主将が打線を引っ張った。主将の1番打者、吉井は初回に左越え二塁打を放つと、2回に左中間二塁打、4回には右前打と快音を響かせ続け、いずれもホームを踏んだ。9-0となった5回裏無死二塁。コールド勝ちまであと1点という場面で4打席目が巡ってくると右前打で10点目をたたき出し、試合を決めた。

「自分が先頭でチームに勢いをつける気持ちで打席に入った」と4打数4安打で、3得点。夏県大会は新型コロナの影響で出場を辞退していた。3年生の悔しさを誰よりも肌で感じ、主将を自ら志願。本田仁哉監督(45)は「吉井の4本が試合を作ってくれた。(初回の二塁打は)吉井だから打てる1本だった」と話した。「絶対にセンバツに行って先輩に恩返しする」。吉井は力強く決意を口にした。【飯嶋聡美】