日本文理は東京学館新潟に7-6で勝ち、秋は3年ぶりの決勝進出を決めた。わずか2安打ながら13四死球を選び、辛勝した。5-1の5回2死満塁で杣木(そまき)大我遊撃手(2年)が公式戦初安打となる右前2点適時打。チーム2本目の安打が貴重な一打になった。7日の決勝進出2校は北信越大会出場を決めた。

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杣木は打球を右前に運んだ。3連続押し出しで5-1とした5回2死満塁。2ボール、1ストライクからの直球をミートした2点適時打は公式戦初安打。チーム2本目の安打が6、7点目をたたき出した。13安打した東京学館新潟は最終回に1点差まで詰め寄っただけに貴重な一撃になった。「投手を何としても助けたい。(故障した)平田(来輝)の分までと全力で振り切った結果」と殊勲打の背番号16は言った。

3日の準々決勝・中越戦で公式戦初出場。9月30日の4回戦・新潟産大付戦で1年生遊撃手の平田が左腸骨を剥離骨折。下級生の故障で出番が巡ってきた。中越戦は4打席で3打数無安打。この日も四球、投ゴロで、通算6打席無安打からの初安打だった。個人的には試合は背番号6を下級生から奪取するための戦いでもある。「そんな気持ちで燃えてます」。

9回に2番手の村越仁士克投手(2年)が4安打などで3点を許し、7-6とリードは1点に縮まった。マウンドで奮闘する村越と杣木は吉田中時代の同僚。「自分のところに打たせろ」とうしろから声をかけた。2死二、三塁の一打逆転の場面で飛んできたウイニングボールは遊ゴロ。杣木は確実に処理した。【涌井幹雄】

◆北信越大会 長野県で16校(新潟3)が参加し、15日開会式が行われる。16日に1回戦、17日に2回戦を行う。準決勝は23日、決勝は24日にともに松本市野球場で開催される。抽選は8日に行われる。来春のセンバツ選考の参考資料となる大会。北信越のセンバツ出場枠は2。