国学院久我山が11年以来のセンバツ出場に“王手”をかけた。

13安打14得点で、日大三に5回コールド勝ちで決勝進出。11-2の5回2死、重盗を決め二、三塁とし、下川辺隼人内野手(2年)が左翼線へ2点適時二塁打を放った。10点差をつけ、コールド勝ちの条件をクリア。尾崎直輝監督(31)は「全員野球が出来ています。久我山の野球を20人が体現してくれています」と力強く話した。

ド派手な結末は“やるべきこと”を徹底した結果だ。5四死球の走者のうち4人が生還。確実に得点につなげ、その積み重ねで大差を付けた。日頃の練習が下地にある。下川辺は「1日の練習のテーマを個々で設定しています。考えを整理することが、慌てないことにつながっています」。各自の課題に応じ、打撃なら強いスイング、守備ならまずは捕球といった意識付けがチーム力向上に結び付き、状況判断にも生きている。

今夏は西東京大会決勝で東海大菅生に敗れ、あと1歩で甲子園を逃した。引退する3年生たちから「俺らの分も甲子園に行ってくれ」と託された。東京を制し、センバツ出場を確実にするまで、あと1勝。7日の決勝の相手は二松学舎大付だ。「全員野球の久我山」を貫く。【阿部泰斉】