星稜(石川)が天理(奈良)との名門対決を延長戦で制した。両校の甲子園での対戦はこれで星稜が2勝1敗と勝ち越した。

4回表、1死三塁から7番津沢の犠飛で先制。浅い飛球だったが三塁走者の角谷が思い切りよくホームを狙った。6回にスクイズを失敗したが8回、3番斉賀の適時二塁打で貴重な2点目を挙げた。

8回に2-2同点に追いつかれ延長戦へ。10回表、1死三塁から2番垣渕の中犠飛で勝ち越し。その裏同点に追いつかれ3-3。

11回表1死二、三塁からスクイズを失敗し2死一、三塁。一塁走者がけん制球に誘い出されたが一塁手が三塁へ悪送球する間に2者が生還し勝ち越した。

先発のエース右腕・マーガード真偉輝(まいき)キアン投手(3年)は7回まで無失点の好投。8回に四球と守りのミスからピンチを招き同点に追いつかれて降板したが堂々のマウンドだった。

両校は過去甲子園で2度対戦。星稜は初対戦の1976年夏3回戦で3-2で勝利。2度目は林和成監督が2番遊撃手として4番松井秀喜らとともに出場した92年春の準々決勝。1回に先制も8回に逆転され1-5で敗れた。選手時代の雪辱を監督で果たした。なお同監督は今春を最後に退任することが発表されている。

天理は8回に同点。延長戦でも粘ったが惜敗。センバツでは12年以来10年ぶりの初戦敗退となった。

 

◆星稜の天理戦 甲子園では今回が3度目の対戦。76年夏は星稜のエース小松辰雄が4回に自ら同点本塁打を放ち、168球で完投勝ち。92年春は星稜の林和成現監督が2番を打ち、4番松井秀喜らと出場。8回裏に天理の5番山本裕樹に3ランを許すなど、一挙5点を奪われ逆転負けした。