投打で注目される今秋ドラフト候補、京都外大西・西村瑠伊斗(るいと)外野手(3年)が存在感を見せた。龍谷大平安戦に2番・右翼で先発し、2安打1打点。投げては5回途中から救援し、3安打6奪三振1失点と奮闘した。

1点を追った9回、先頭で三塁内野安打で出塁し、無死満塁の好機をつくった。だが中軸が抑えられ、無得点。7回に西村が失った1点が決勝点となり、4-5と惜敗した。試合後の西村は「後半、粘って粘って点を取りたいなと思っていました。自分としては1、2打席目のところで、もっとできたなと思います」と、初回無死一塁で二塁ゴロ併殺に倒れた初打席と3回2死一、二塁で二塁ゴロに終わった2打席目を悔しそうに振り返った。

西村は昨夏の京都大会準決勝で、プロ注目のエース北見隆侑(りゅうすけ=当時3年)を擁した乙訓を相手に2打席連続本塁打。あこがれのエンゼルス大谷ばりの活躍で、10年夏以来の甲子園出場にあと1勝に迫った。上羽功晃監督(51)も「教え子の中でも、バッティングは抜けている。タイミングの取り方のうまさ、ミート力で勝負できる選手です」と能力の高さを明かす。投げて最速147キロ、打って高校通算42本塁打の候補視察に、巨人、阪神、ヤクルトなど複数球団が続々と太陽が丘球場に集結。巨人渡辺スカウトは「打撃は今年の候補の中で抜きんでた存在。練習を見たとき、こんなバッターがいたのか、と驚きました」と西村の魅力を語った。

「打つ方では長打を量産できる、投げる方ではまっすぐで押せる投手を目指したい」と高い理想を求める17歳が、京都の夏を熱くする。