昨秋県8強の古川学園は、仙台一に8-4で逆転勝ち。林優真捕手(2年)が勝ち越し適時打を含む2安打2打点で3大会ぶり4強に導いた。

林がチャンスで輝いた。同点の4回2死三塁。2-1と打者有利のカウントでフルスイング。「真っすぐを狙って思い切り打ちにいった」。芯で捉えた打球は勝ち越しの左前適時打。続く2点リードの6回無死一塁ではダメ押しの適時左二塁打を放ち、塁上で右腕を突き上げた。「ベンチはみんな喜んでくれていたので自分が打ってチームに貢献できてよかった」と笑顔を見せた。

何としても打ちたかった。今春は北部地区大会初戦でベンチ外。県大会初戦の石巻工戦は2打数無安打だった。「自分が打てなかったり、守備でミスをしてチームに迷惑をかけてきた」。ミスを挽回するため「気持ちで打ってやる」と試合前に闘魂を注入。背番号は「2」。1桁背番号の責任を負いながらバットで結果を残し、守備では3年生投手2人をリードした。

東北大会(6月7日開幕、福島)切符が懸かる準決勝の相手は昨秋の準々決勝で惜敗した東北。その試合では1度打席に立ち「(相手投手の)球が速かった。あのレベルを打たないと」と、その差を痛感した。秋から成長した姿を見せるリベンジマッチへの思いは強い。

林 自分たちができることをやって野球をすれば勝てない相手ではない。(試合までの)練習で詰められるところは詰めて、完璧にした状態で次の試合に臨みたい。

強豪に勝利すれば、18年以来となる東北大会と決勝進出が決まる。大一番でも変わらず、勝利をもたらすためにグラウンドに立つ。【相沢孔志】