作新学院(栃木1位)が8回コールドでつくば秀英(茨城2位)を下し、5年ぶりに春の関東大会白星を挙げた。

両チーム合計26安打の乱打戦を制した。2番の菅原拓内野手(3年)が5打数5安打2打点と大暴れ。猛打でチームを勝利に導いた。5安打全てが単打と「長打よりもミートで出塁という打者です。県大会では全然打ててなかったので、活躍出来てうれしいです」と笑顔で話した。

春季栃木大会の成績は13打数3安打。関東大会でのリベンジに燃える中、同校OB水田コーチのアドバイスで、バットの角度を変えた。県大会までの打撃フォームでは、構えた後にバットを1度寝かせてからスイングに入っていた。しかし今大会はバットを立てて構え、そのまま最短距離でスイングすることを心掛けた。

1試合で県大会の安打数を超える結果に「あの一言がなければこうなってなかったと思います。(水田コーチは)仕事終わりで疲れている中でも来てくださった。恩返しをしたかったので」と感謝しきりだった。

2番としての仕事も忘れなかった。4安打とバットが振れている中で迎えた8回2死。一塁手と三塁手の守備位置が後方だったことを確認し、セーフティーバントを試みた。

「今日は1度もバントの構えをみせていませんした。2死でしたし、まずは出ることだと。2番の役割は『1番がアウトになった時に出塁して、流れを持ってくること』なので」。

見事に内野安打となり、続く3番武藤匠海内野手(2年)の2ランを呼んだ。

小針崇宏監督(38)は「ここ最近、かなり生きた打球を飛ばしていたんです。1、2番をどうしようかな。と悩んでいた中で、2番がいい打撃をしてくれたのは良かったですよね」と、たたえた。