浦和学院(埼玉1位)が、昨秋、関東大会準決勝で敗れた山梨学院(山梨1位)に7回コールドで雪辱した。

2回、山梨学院先発のエース・榎谷礼央投手(3年)の失策に犠打を絡めて2死二塁とすると、7番三宅流架外野手(3年)の中越え適時三塁打で先制した。3回にも、四球と盗塁の1死二塁から、2連打と中犠飛で3点。4回には、2連打からセーフティースクイズと長打で2点。この春、チームが取り組んできたテーマ「小技と機動力」で効果的に得点を重ね勝利につなげた。

森大監督(31)は「(山梨学院)の榎谷投手を打ち崩すために秋から取り組んできた。今日はしっかり狙い球を捉えてくれた。すごく評価できる」と選手たちを評価した上で、「理想的なゲーム展開をすることができました」と加えた。

攻撃のリズムを作ったのは、先発のエース・宮城誇南投手(3年)だ。真っすぐとチェンジアップを軸に打たせてとり、7回3安打4奪三振。無失点に抑えた。

反省を生かし、修正した。準々決勝の明秀学園日立(茨城1位)戦では、先発するも四死球3と制球が安定せず。力みが出て、5回を投げ7安打5失点。「自分にとって、衝撃的な結果。自分の悪いところが全部出た試合でした」と振り返った。

失敗を成長に変えた。準々決勝の試合後、森監督に「この試合を学びに変え、何かに気づけたら、損ではないからね」と声をかけられ、気持ちを切り替えた。制球を意識し、丁寧に投げ込み、調整。この試合は、3ボールになっても四球は出さない。「粘り強く投げられたことが大きい」と胸を張った。

昨秋、関東大会の優勝チーム(明秀学園日立)、準優勝チーム(山梨学院)を破り、成長を続ける宮城。「優勝して、関東ナンバーワンになりたいです」と力強く話した。