新発田中央が6-0で新潟青陵を破り、3回戦進出を決めた。先発の背番号11、山岸閃理(せんり)投手(3年)が3安打14奪三振の無四球で公式戦初完投を完封で飾った。9回を投げての完封は今大会初。昨夏の大会前に右肘を痛め、今春の県大会で復帰したばかり。最後の夏は最高の内容でチームの初戦突破に貢献した。
最後の打者を14個目の三振に仕留めると、山岸は、はにかみながらマウンドを駆け降りた。「思い切って腕を振った」。追い込んでからカーブ、スライダーと縦の変化球を決め球にした。7回を除き毎回三振。疲れが見え始めてもおかしくない6回も3者三振で切って取った。
初回に2安打されたが、その後は7回1死から安打を打たれるまで打者18人に出塁を許さなかった。無四球と抜群の制球力でストライクを先行させた。「継投を考えていた」という円山宏大監督(39)に「四球がなく、代え時がなかった」と思わせるほど安定感があった。
山岸は「やっと投げられた」と喜びをかみしめる。公式戦先発は、6回4失点だった一昨年夏の県独自大会3回戦の村上戦(2-9)以来。約2年ぶりの先発マウンドで初めて9回を1人で投げ切った。昨夏の大会前に右肘の靱帯(じんたい)を痛めた。今春の2回戦、日本文理戦で2番手で1回1/3を投げるまで登板はなかった。
マウンドに立てない間は走り込みを重視。多い時では100メートルダッシュを10~20本こなした。60~80キロのバーベルをかついでのスクワットなど下半身も強化。球威を落とさずに投げ抜いた103球に、円山監督も「投手陣に1枚加わった」と完全復活を確信した。
ケガをしている間、経験の浅い選手が登板するなど、投手陣が支え合っている姿を見てきた。「これからはチームを支えられるように自分がいい投球をしたい」。山岸は落ち着いた口調に決意をにじませた。【斎藤慎一郎】

