3日にわたった激闘を制したのは宮津天橋だった。

近畿初の継続試合となった一戦は0-5の5回無死一塁カウント1-0で、京都広学館の攻撃から再開。6回、宮津天橋は4連打を浴びせる等で5得点。劣勢の展開を1イニングで振り出しに戻した。

その後再びリードを許し、6-10で迎えた9回、1死走者なしから相手のエラーで出塁すると、そこから吉見優大左翼手(3年)の勝ち越し適時二塁打などを含む、6安打9得点の猛攻。残りアウト2つからの大逆転を果たした。

角山翔太郎主将(3年)は「興奮しすぎて何が何か分からなかった」と逆転劇を振り返った。

14日の試合中に降雨による途中中断が決定。試合は翌日15日の3試合目に再開を予定していたが、雷雨により第2試合開始前に中止が決まった。再延期となり16日の第1試合目に再開。3日にわたる一戦となった。

前日中断後の練習では4イニングで5点差をひっくり返すシミュレーションを敢行。投球マシンを相手に4セット繰り返したが、成功例はゼロだった。守本尚史監督(55)は「全て(のセット)で1点差までしか届かなかった。最初に3点入ると安心してしまっていたので、追い越すところまでやろうと(話した)」と明かした。

一方、敗れた京都広学館の高津佐宗克監督(57)は前日の練習内容について「5回裏、無死一塁からの練習を2回ほどやったが、全く違う結果が出てしまった。そこから伝染してしまったのかもしれない」と悔しそうに話した。

両軍が万全の“予習”で臨んだ継続試合。その難しさを表すように明暗が分かれた。【波部俊之介】