国学院栃木が宇都宮南を8-4で下し、ノーシードから37年ぶり2度目の夏甲子園出場を決めた。前日23日、作新学院との準決勝でサヨナラ本塁打を放った主将の平井悠馬内野手(3年)が、この日は投手として躍動。5-4と1点リードの6回2死二、三塁で2番手として登板。一打逆転のピンチを中飛に打ち取り、流れを渡さなかった。第104回全国高校野球選手権大会(甲子園)は8月6日に開幕する。

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長いトンネルをくぐり抜けた。1975年以来の頂点に立った。平井主将は「最高の仲間と甲子園に出る。その夢がかなってうれしい」と、応援スタンドに向かって絶叫した。

後輩の力投に報いたかった。23日の準決勝、160球完投で作新学院の県11連覇を阻んだ2年生エース盛永智也投手がこの日も先発。5回2/3で12安打を許しながらも4失点と力投を見せていた。平井は1点リードの6回2死二、三塁、一打逆転のピンチで救援した。「智也が一生懸命投げてくれた。期待に応えたい」。108キロのカーブで中飛に打ち取り、同点すら許さなかった。

7回からは身長179センチの左腕・中沢康達投手(3年)が3番手で登板。「バックを信じて、打たせて取る投球を心がけた」と3イニングを無失点。4点リードの9回は2死一、二塁とピンチを招いたが、最後は相手7番の飛球を小垣李央士(りょうと)一塁手(2年)が捕球し、ナインは歓喜に包まれた。

有言実行の夏になった。今年1月、チームスローガンを「捲土(けんど)重来、革命」に決めた。センバツ出場を懸けた昨秋は、準々決勝で夏1回戦負けの高根沢に屈した。「思うように力が入らない苦しい日々が続きました」。現状を打破するために、夏に甲子園に出るために、絶対王者の作新学院を倒すために-。2、3年生全員で話し合って決めた。

グラウンドの両ベンチ、トレーニングルームなど、目が届くあらゆる場所にスローガンを印刷した紙を張り、意識を高めた。そしてこの夏、作新学院の夏県連勝を65(20年の夏独自大会含む)で止め、優勝まで駆け上がった。平井主将は「栃木だけではなく、甲子園でも革命を起こしたい」と笑顔で言い切った。夢の続きは8月の聖地でも、ドラマを起こしていく。【阿部泰斉】

▽国学院栃木・小木曽凱虎(ときとら)外野手(チームを勢いづけた2ランに) いろんな球種への対応力と、うまく当たれば長打に出来るのが自分の持ち味。勝利につなげることが出来てよかった。

▽国学院栃木・長田悠也内野手(身長183センチの大型遊撃手が甲子園に向け) 打撃では長打、守備ではファインプレーで勝利に導く。プロを目指しているのでアピールしたい。

◆国学院栃木 1960年(昭35)創設の私立校。野球部も同年創部。生徒数は1249人(女子505人)。部員数は81人。甲子園出場は夏2度目。春は4度。柄目監督はOBで00年センバツに選手として出場。主なOBは元ロッテ渡辺俊介、ラグビー日本代表の田村優ら。栃木市平井町608。青木一男校長。