仙台育英が3年ぶり29度目の夏の甲子園出場を決めた。スタメン6人に2年生が並んだ下級生中心のメンバー構成で、聖和学園に3-1で勝利した。昨年はセンバツで8強入りするも、夏は仙台商に2-3で競り負け、まさかの4回戦敗退。選手権4大会連続出場を逃しただけに、執念で聖地行きをつかんだ。

仙台育英が接戦を制した。2回1死三塁で遠藤太胡外野手(3年)が先制スクイズ。3回に適時打を浴びて同点に追いつかれたが、4回2死三塁で遠藤がこの日2打点目となる遊撃への適時内野安打で1点を勝ち越した。5回無死二塁、6回無死二、三塁の好機で得点は生まれなかったものの、7回1死三塁では山田脩也内野手(2年)がスクイズを決めてリードを2点に広げた。

打線は小技を得点につなげ、投手陣は継投で安定したパフォーマンスを披露した。先発・高橋煌稀投手(2年)が4回4安打1失点。2番手でマウンドに上がったエース左腕・古川翼投手(3年)は5回2安打無失点、毎回の10奪三振と好投した。甲子園で春夏通算3度の準優勝経験がある宮城の伝統校が、東北勢初の日本一に挑む。

◆仙台育英 1905年(明38)創立の私立校。生徒数は3996人(女子1883人)で全日制は特別進学コース、外国語コースなどがあり、広域通信制もある。野球部は1930年(昭5)創部で部員数82人。甲子園出場は春14度、夏は29度目。最高成績は89年夏、15年夏の準優勝。主なOBはソフトバンク上林誠知、ロッテ平沢大河ら。仙台市宮城野区宮城野2の4の1。加藤雄彦校長。