第2シードの日本文理が延長サヨナラで、3大会連続12度目の夏甲子園出場を決めた。

1-1の延長11回裏2死一、三塁、5番玉木聖大外野手(3年)が初球を強振。右中間を深々と破るサヨナラ打を放った。

序盤から、ともにドラフト候補の右腕、日本文理・田中晴也と帝京長岡・茨木秀俊(ともに3年)の両エースによる投手戦が続いた。先制点は日本文理。6回裏2死三塁から、4番高橋史佳外野手(2年)が投手の頭上で高く弾むゴロを放ち、遊撃手のグラブをはじいて均衡を破った(記録は遊撃への内野安打)。

帝京長岡も直後の7回表に反撃。三塁手の失策で先頭打者が出塁し、盗塁と右邪飛で1死三塁。9番早坂晃内野手(2年)は初球のスクイズに失敗(ファウル)したが、2球目を捉えて右犠飛。同点の走者を迎え入れた。

その後は再び、両エースによる息詰まる投手戦となった。日本文理・田中、帝京長岡・茨木とも、延長11回を1人で投げ抜いた。

帝京長岡は過去、夏の新潟大会はベスト8が最高成績。元日本ハム投手で就任3年目の芝草宇宙監督(52)がチームをつくり、第5シードから初決勝まで進出。創部36年目で春夏通じて初の甲子園は惜しくも逃した。芝草監督にとっても、帝京(東東京)時代の87年夏にノーヒットノーランを達成した聖地帰還まで、あと1歩だった。

◆日本文理 1984年(昭59)創立の私立校。普通科。生徒数は838人(女子288人)。野球部も同年に創部。現部員は115人(マネジャー5人を含む)。甲子園出場は春5度、夏は12度目。09年夏に準優勝、14年夏はベスト4。主な野球部OBはヤクルト鈴木裕太ら。所在地は新潟市西区新通1072。田中利夫校長。