公立の桐蔭が、昨夏日本一の智弁和歌山に7回まで1点差に食らいついた。

毎回安打を許しながら、7回までソロ本塁打2本に抑えた。

2点を追う7回裏。それまで散発2安打に抑えられていた打線がつながった。永岡里基外野手(2年)が左前打で出塁。西尾岳人捕手(3年)の左前打で1死一、三塁とする。続く原田忠武(あつむ)内野手の右ゴロの間に1-2と1点差に迫った。

8回に2本塁打を含む5安打を浴びて突き放されたが、途中まで大接戦を演じた。

7回途中まで投げたエースで4番の高野東我(とわ)投手(3年)は「相手は全国制覇した学校ですが、同じ高校生なので頭を使えば抑えられると思っていました。真っすぐでもスピードを変えたりして投げた。打たれた本塁打は完全に相手が上。力で負けてしまった。ただ、頑張れば抑えられると感じた」と話した。

文武両道を貫く進学校で、36年ぶり夏の甲子園まで、あと1歩だった。