大阪大会は大阪桐蔭と履正社が決勝進出。両校は甲子園を目指し今日30日午後1時から甲子園をかけて戦う。

3度目の甲子園春夏連覇を狙う大阪桐蔭が圧倒的な強さで決勝に進出した。背番号10の別所孝亮投手(3年)が、7回を2安打7奪三振で無失点。西谷浩一監督(52)が珍しく採点を口にした。

「100点。一番いい状態だったので、迷うことなく、別所でいこうと」

序盤から速球を制御し、変化球もさえた。1回の2奪三振で勢いが出た。別所は満点を伝え聞いても「自分の中ではまだまだ。課題もある」と引き締めた。昨秋は背番号1だったが川原嗣貴投手(3年)や2年生の前田悠伍投手が台頭。この夏は2桁番号だが、自己最速を150キロに更新し、20回無失点。チームも37回連続無失点中だ。

3戦連続コールド勝ち。今夏は得点と失点が「47-1」の驚異的なスコアで今日30日の決勝履正社戦へ。名将は「簡単に勝てる相手ではありません。ただ、うちも簡単に負けられませんので、意地と意地のぶつかり合い」と語気を強めた。

履正社は関西創価に競り勝ち、全国制覇の19年以来3年ぶりの夏切符に王手をかけた。1点リードの8回裏に無死満塁の大ピンチを迎えたが、3番手の増田壮-坂根葉矢斗の2年生バッテリーが2奪三振、スクイズ阻止と踏ん張り、接戦を制した。岡田龍生前監督(62、東洋大姫路監督)から受け継いだチームを多田晃監督(44)がしっかり育て、大阪桐蔭との9年ぶりの決勝へ。「大阪桐蔭に勝てるのは履正社しかない、と思って進路を決めました」と言う増田らが、多田履正社の歴史をつくる。