2年連続14度目出場の愛工大名電が星稜との強豪対決に15安打14得点で大勝した。

初回から2本安打と死球で無死満塁をつくり、4番・山田空暉(てんき)内野手(3年)が三遊間を抜く適時打で2点を先制。その後、美濃十飛(しゅうと)外野手(3年)の適時打などでこの回一挙5得点を挙げた。2回も美濃の3点適時二塁打など4長短打と3盗塁を絡めてさらに5点を追加。夏21度目出場の星稜から2回までに10点を奪い、4回も3得点と突き放した。

投げてはエース左腕有馬伽久(がく)投手(3年)が8回を投げ11安打を許しながら2失点にまとめる力投をみせた。

大量援護をもらった有馬は「自分たちの力以上のものを発揮できた」と振り返り、倉野光生監督(63)も「甲子園はなかなか打たしてくれないところと思っていたが、よくこれだけヒットが出るなと。選手たちの思わぬ力に驚いた」と選手の躍動に目を細めた。

6月にはチームメートの瀬戸勝登(しょうと)さんが心不全で急逝。仲が良く「一番一緒にいた」という美濃は4打数4安打6打点で勝利に貢献した。友の思いを胸に、まずは聖地での1勝をささげた。【波部俊之介】

【関連記事】夏の甲子園ニュース一覧>>