11年ぶり3度目出場の鳥取商の甲子園初白星はお預けとなった。

宮城大会5試合でわずか5失点の仙台育英との投手戦。山根汰三(たいぞう)投手(2年)は2回1死一、三塁のピンチで三振を奪い、スタートを切った三塁走者のホームインを制して併殺となった。その後も粘りの投球を続けた。

互いに好守で譲らず、0-0で迎えた6回。山根が先頭打者に四球を与えたところで、右翼で先発していたエースナンバーをつける岩崎翔投手(3年)が2番手で登板。初球で二盗を許し、適時打3本に失策が絡み、スクイズも許して一挙5得点と主導権を握られた。7回こそ3人で片付けたが、8回は先頭から4連打を浴びて2点を失うと、1度左翼に回り、10点差となった2死二塁で再登板し、三振を奪った。岩崎は「自分の投球ができなかった。悔しいです」と漏らした。打線も散発2安打で無得点に抑えられた。

鳥取大会は第3シードから勝ち上がった。昨夏決勝で逆転サヨナラ負けを喫した米子東とは準決勝で対戦し、8回コールド勝ちでリベンジ。宿敵を倒して進んだ決勝では、倉吉総合産に延長14回で逆転サヨナラ勝ちした。

劇的勝利で乗り込んだ聖地は過去2度と同じく、初戦敗退。2回0/3を8失点となった岩崎は「これで(野球人生は)終わりです」と語り、渡辺達郎監督(50)は「完敗です。(全国大会のレベルを)後輩に間近で教えてくれた3年生に感謝です」と健闘した選手をたたえた。

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