今夏甲子園4強入りした聖光学院（福島）が同8強の九州学院（熊本）に競り勝ち、準決勝進出を決めた。

先発したエース佐山未来（3年）が地元凱旋（がいせん）登板を果たした。9回を投げ9安打4失点（自責3）完投勝ち。3－2の5回にヤクルト村上宗隆の弟で、4番村上慶太内野手（3年）に同点本塁打を浴びるなど、計3度、同点に追いつかれたがリードは1度も許さなかった。7回無死一塁からは、3者連続三振を奪うなど計10奪三振をマーク。6－4の最終回はこの試合初めての3者凡退で締めた。「地元での登板を意気に感じながら、マウンドに上がった。初回から8回までは毎回ランナーを背負って、苦しい状況ではあったが、自分らしい投球ができた」と振り返った。　一方の打線は8安打で6得点を挙げた。U－18日本代表の1番赤堀颯主将（3年）が先頭打者アーチ。フルカウントとなってからの6球目。内角直球をさばき、左翼芝生席へ突き刺した。2回には1死三塁から7番狩野泰輝外野手（3年）の左犠飛で1点を追加。3－3の同点で迎えた6回2死三塁では、今秋ドラフト候補の山浅龍之介捕手（3年）がこの日3安打目の勝ち越し適時打をマークした。4－4の8回には1死満塁から伊藤遥喜内野手（3年）が決勝適時打を放つなど、この回2点を奪い、逆転に成功した。赤堀主将は「手応えはあったので入るかなと思いました。（九州学院とは夏の甲子園準々決勝でも対戦し）イメージはできていた。思い切って振ることができた」と話した。

次戦は明日3日、国学院栃木と近江（滋賀）の勝者と戦う。目標に掲げるのは県勢初の「国体優勝」だ。日本一で有終の美を飾ってみせる。赤堀主将は「春、夏と甲子園に出場したが、日本一には届かなかった。最後、（斎藤智也）監督を日本一（の監督）にしたい」と決意をにじませた。