広陵(広島1位)が逆転勝ちで決勝進出を決め、2年連続のセンバツ出場を確実にした。

高校通算47本塁打でプロ注目の真鍋慧(けいた)内野手(2年)が、土壇場での同点2点二塁打を含む3打点と主砲の意地を見せた。「準決勝で負けたらセンバツには出られないと思っていた。気持ちが出せたと思う。ひと安心はしているが、神宮大会を目指して明日しっかり勝って優勝したい」と、ほっとした表情だった。

何度も先行されたが、食らいついた。初回に1点先制され、その裏に真鍋の中犠飛で追いついた。

6回、一塁を守る真鍋がスクイズに対して失策、野選と連続でミスを犯し、3点の勝ち越しを許した。

1-4の7回に押し出し四球と代打中尾湊(2年)の2点右前打で3点を奪い、一気に追いついたが、直後8回に失策で再び2点を勝ち越された。

敗戦ムードが濃くなったが、今度もはね返した。その裏、1死二、三塁から真鍋が一塁線を破る二塁打で、2者をかえして同点。その前の3打席は勝負を避けられ3連続四球だった。打席に向かう際、中井哲之監督(60)から伝令で「おまえが打てなくても悔いはないから思い切って打て」と背中を押された。迷いなく内角直球を振り抜き、力強くガッツポーズした。

続く4番小林隼翔内野手(2年)が右中間二塁打を放って、この試合初めてリード。シーソーゲームに終止符を打った。遊撃を守る攻守の要、小林も6回の適時失策の借りを返した。決勝打の主将は「思い切ってスイングしようと考えていた。いいところに落ちてくれた」と笑顔だった。

記念大会の来春センバツの一般選考枠は中四国地区で合計「6」。まず中国2校、四国3校を決め、中国の3校目と四国の4校目を比較する。