21年秋の明治神宮大会で4強入りし、昨春センバツに出場した花巻東(岩手)ナインが新たなステージへ羽ばたく。小原大和内野手(3年)は慶大(東京6大学)で野球を続け、2人の「兄超え」を誓った。

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3人兄弟の末っ子が「兄超え」を目指す。2人の兄の背中を追いかけるように、小原は東京6大学野球の名門・慶大へと進学する。「兄と同じルートをたどりたい思いがあった。レベルの高い場所で野球ができるので、自分がどこまで通用するのか、わくわくしています」と率直な心境を明かした。

神宮は憧れの舞台だった。長男大樹は花巻東、次男和樹は盛岡三からともに慶大に進み、兄2人が出場したリーグ戦を小学校高学年の頃、現地で応援した。「自分も神宮の舞台で野球がしたいと思うようになったきっかけ。ずっと兄の背中を追いかけてきた」。和樹は大学4年秋にベストナインを受賞し、リーグ制覇も果たした。「兄に勝つためにも、自分もベストナインと優勝を目指してやっていきたい」と闘志を燃やした。

内外野を守れるユーティリティー性、高い出塁率に加え、パンチ力もある。「二塁と外野で挑戦したい。まずは1年でベンチ入りすることを目標にやっていきたい」。足元を見つめながら、2人の兄に追いつき追い越していく。

◆小原大和(おばら・やまと)2005年(平17)3月1日生まれ、岩手・盛岡市出身。小2冬に上田バンビーズで野球を始め、滝沢二中では盛岡北シニアに所属。花巻東では1年秋ベンチ入り。好きな選手はソフトバンク柳町達。174センチ、74キロ。右投げ左打ち。好きな科目は英語。