昨秋九州大会準優勝の長崎日大、同4強の海星が、県勢史上初となる「ダブル選出」の快挙を果たした。

長崎日大ナインは、海星とのダブル選出にモチベーションを高めた。野球部員46人が同校の視聴覚教室で選考委員会の生中継を見守る中で、校名が午後4時15分に発表されると、校名入り応援バナーを掲げてボルテージは最高潮に達した。

県勢初の2校選出となり、18年秋から指揮を執る平山清一郎監督(43)は「(海星の)加藤監督が『うち(長崎日大)より先に負けられない』とおっしゃっていたので、負けないように頑張りたい」と闘志を燃やした。新チームから公式戦を含めて5試合ほど戦った身近なライバルに対して、平尾大和主将(2年)は「ライバル校と甲子園に出るのは長崎初。甲子園の決勝に勝ち上がって、対戦できたら」と決勝での長崎対決を待ち望んだ。

平山監督は、5失策を記録した九州大会以降、紅白戦10試合など実戦形式重視で立て直したきた。OBの広島大瀬良大地投手に憧れる最速141キロのスーパー1年生エース右腕、西尾海純(みいと)投手を軸に、バッテリー中心の守備からリズムをつくる野球で聖地に臨む覚悟だ。

前回センバツは、2-0の9回に追いつかれ、延長13回タイブレークの末、近江に逆転負けを喫した。西武5位指名の山田陽翔投手を攻略できず1回戦で散った。先輩の無念を晴らし、93年の過去最高8強超えを目指す。【菊川光一】

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