第95回選抜高校野球の出場を選ぶ選考委員会が27日、大阪市内で行われ、出場36校が決まった。3月10日に組み合わせ抽選が行われ、同18日、甲子園球場で開幕する。

抽選会は4年ぶり対面式、開会式は3季ぶり全選手参加 コロナ制限緩和へ

夏春連続は仙台育英など10校、夏春連覇なら史上5校目/代表校アラカルト

ドラ1の呼び声高い大阪桐蔭・前田悠伍、報徳学園・堀柊那は強肩強打/注目選手

21世紀枠=3校

石橋(栃木)=初出場

文武両道・石橋“三度目の正直”で初の聖地へ 過去2度21世紀枠推薦も及ばず

春夏通じ甲子園初出場。進学校で練習時間が限られ、グラウンドも4つの部で共用。効率的な練習で力をつけた。昨秋の栃木大会では、3試合連続で2桁得点を奪ってコールド勝ちする一方で、準決勝までの4試合で3失点と堅守も光った。準決勝で青藍泰斗に敗れたが、20年秋以来の県4強入りを果たした。近年は17年春や16年秋なども県4強入りしており、16年と20年にも関東・東京地区の候補校に選出されたが、センバツ切符はつかめず、三度目の正直でついに出場を決めた。

◆1924年(大13)創立の県立進学校。生徒数711人(女子328人)。野球部は1935年創部で部員37人。甲子園初出場。主な卒業生に小説家でタレントの室井佑月、NHKアナウンサーの大沢幸広ら。栃木県下野市石橋845

センバツ初出場を決め、帽子を飛ばして喜ぶ石橋ナイン(撮影・浅見桂子)
センバツ初出場を決め、帽子を飛ばして喜ぶ石橋ナイン(撮影・浅見桂子)

氷見(ひみ、富山)=30年ぶり2度目

部員17人の氷見、富山県勢初21世紀枠で出場 年末には淡路島で地獄の強化合宿

21世紀枠氷見に王さんの親戚 祖父がいとこの西川晃成1本足打法なくとも上位打線

昨夏の富山大会準決勝で高岡商に11-12と乱打戦の末敗れて、甲子園出場を逃した。選手は17人と少なく複数ポジションをこなして補う。地域の小中学生への普及活動も積極的。昨秋は1試合平均12・8得点と圧倒的な打力で県大会優勝。北信越大会では1回戦・遊学館(石川)戦でプロ注目の青野拓海投手が延長12回を投げて完封勝ちするなど、8強入りを果たした。甲子園には65年夏と93年春の2度出場(ともに初戦敗退)

◆1927年(昭2)氷見中学として創立の県立校。生徒数689人(女子356人)。男子ハンドボール部は全国屈指の強豪。野球部は1932年創部で部員20人。甲子園は65年夏、93年春の2度出場(ともに初戦敗退)。主な卒業生はプロハンドボール選手の安平光佑、競輪選手の近谷涼、下条未悠ら。富山県氷見市幸町17の1

21世紀枠で出場が決まり、喜ぶ氷見の選手たち(共同)
21世紀枠で出場が決まり、喜ぶ氷見の選手たち(共同)

城東(徳島)=初出場

城東が21世紀枠で春夏通じ初の甲子園出場 部員12人でマネジャーがノック

春夏通じ甲子園初出場。部員はマネジャー1人を含め13人。練習メニューの多くを選手が考案。昨秋の徳島大会では準々決勝まですべてコールド勝ち。四国大会出場をかけた3位決定戦で強豪の徳島商に敗れたが、4-5と接戦だった。甲子園出場経験はないが、19年秋にも四国大会ベスト8入りして四国地区の21世紀枠候補校に選ばれている。昨年に学校は創立120周年を迎えた伝統ある学校で、瀬戸内寂聴さんの母校でもある。

◆1902年(明35)徳島県立高等女学校として創立の県立進学校。生徒数は826人(女子422人)。野球部は1996年創部で部員13人。甲子園初出場。主な卒業生に作家の故瀬戸内寂聴、漫画家の竹宮恵子、元広島武内久士ら。徳島市中徳島町1の5

城東ナインはセンバツ出場が決まり、帽子を飛ばす(撮影・林亮佑)
城東ナインはセンバツ出場が決まり、帽子を飛ばす(撮影・林亮佑)

※21世紀枠補欠校は小野(兵庫)稚内大谷(北海道)


一般枠=33校

北海道=1校

クラーク=2年連続2度目

クラークは昨秋の明治神宮大会で大阪桐蔭に大敗 悔しさバネに甲子園初勝利狙う

昨秋北海道大会優勝

◆正式名称はクラーク記念国際。92年4月に設立された全国1万人以上の生徒が学ぶ広域通信制高校。生徒数は167人(女子78人)。野球部は14年4月創部。部員29人。創部3年目の16年夏、北北海道大会を制し甲子園出場。初戦(2回戦)で聖光学院(福島)に3-5で敗戦。春は昨年初出場を果たした。主な卒業生にソチ五輪スノーボード女子パラレル大回転銀メダルの竹内智香、女優の北川景子、俳優の市原隼人ら。深川本校の所在地は深川市納内町3の2の40

センバツ出場を決め歓喜の帽子投げをするクラークの選手たち(撮影・佐藤翔太)
センバツ出場を決め歓喜の帽子投げをするクラークの選手たち(撮影・佐藤翔太)

※北海道の補欠校は北海


東北=3校

仙台育英(宮城)=2年ぶり15度目

仙台育英が「夏春連覇」へ2年ぶり15度目出場 史上5校目の偉業に挑戦

昨夏の甲子園で東北勢悲願の初優勝。東北大会優勝。明治神宮大会では準決勝で優勝した大阪桐蔭に4-5で競り負けた。主力選手が多く残り強力投手陣も健在。夏の次は東北勢初のセンバツ優勝を狙う

◆1905年(明38)創立の私立校。生徒数は3996人(女子1883人)で全日制は特別進学コース、外国語コースなどがあり、広域通信制もある。野球部は1930年(昭5)創部で部員51人。甲子園出場は春が15度目、夏は29度出場し昨年夏。東北勢として初優勝を達成。主なOBはソフトバンク上林誠知、ロッテ平沢大河、巨人松原聖弥、元ヤクルト由規ら。仙台市宮城野区宮城野2の4の1

今春センバツ出場を決め、笑顔を見せる仙台育英ナイン(撮影・佐藤究)
今春センバツ出場を決め、笑顔を見せる仙台育英ナイン(撮影・佐藤究)

東北(宮城)=12年ぶり20度目

昨秋就任した元巨人の佐藤洋監督のもと、仙台育英を決勝で破り宮城大会優勝。東北大会では仙台育英に敗れたものの準優勝。名門復活を印象づけた。エースのハッブス大起はプロ注目右腕

◆1894年(明27)創立の私立校。生徒数は1631人(女子583人)。野球部は1904年創部で部員46人。甲子園は春が20度目、夏は22度。最高成績は03年夏の準優勝。主なOBにパドレス・ダルビッシュ有、大魔神こと佐々木主浩、楽天雄平コーチ、プロスケーターの羽生結弦ら。宮城県仙台市泉区館7の101の1

12年ぶりのセンバツ出場を決め喜びを爆発させる東北ナイン(撮影・山田愛斗)
12年ぶりのセンバツ出場を決め喜びを爆発させる東北ナイン(撮影・山田愛斗)

能代松陽(秋田)=初出場

昨夏に続く2季連続出場。秋は県大会優勝。東北大会では準々決勝で学法石川(福島)を延長12回の末6-5で破って4強入り。決勝は優勝した仙台育英に1-2で敗れた

◆2013年に能代北と能代商が統合して創立。普通科、国際コミュニケーション科、情報ビジネス科がある。生徒数は566人(女子328人)。野球部は13年創部。部員34人。甲子園は能代商時代に夏3度出場。現校名では昨夏初出場。春は初めて。最高成績は11年夏の3回戦進出。主なOBに近藤芳久(元広島、ロッテ)。秋田県能代市緑町4の7

センバツ出場が決まり、帽子を空高くほうり投げて喜ぶ能代松陽ナイン
センバツ出場が決まり、帽子を空高くほうり投げて喜ぶ能代松陽ナイン

※東北の補欠校は聖光学院(福島)、山形中央


関東・東京=7校

山梨学院(山梨)=2年連続6度目

山梨学院2年連続6度目出場で大盛り上がり 通算44発高橋海翔「まず1勝したい」

昨秋関東大会優勝。明治神宮大会は初戦で英明に7-10で逆転負け。3季連続の甲子園出場で19年春以来4年ぶりの白星を目指す

◆1956年(昭31)創立の私立校。普通科に特進コース、進学コースがあり、生徒数は1049人(女子445人)。野球部は57年に創部。部員数50人。甲子園出場は春が6度目、夏は10度。主なOBは巨人松本哲也コーチ、ソフトバンク明石健志コーチ、中日垣越建伸ら。甲府市酒折3の3の1

センバツ出場を決め雪が舞う校舎で歓喜のジャンプをする山梨学院ナイン(撮影・垰建太)
センバツ出場を決め雪が舞う校舎で歓喜のジャンプをする山梨学院ナイン(撮影・垰建太)

専大松戸(千葉)=2年ぶり2度目

選出の専大松戸 最速151キロエース平野大地は先発復帰「センバツ最速狙いたい」

最速王だ 専大松戸・平野大地が狙う大阪桐蔭・藤浪の記録更新「今は完璧に近い」

昨秋関東大会準優勝。プロ注目の最速151キロ右腕・平野大地に注目

◆1959年(昭34)に専大の付属校として創立された私立校。生徒数は1274人(女子482人)。野球部も創立と同時に創部。部員数は40人。甲子園出場は春が2度目、夏は2度。21年夏に甲子園初勝利を挙げた。主なOBは日本ハム上沢直之、ソフトバンク高橋礼、オリックス渡辺大樹ら。千葉県松戸市上本郷2の3621

センバツ出場が決まり喜びを爆発させる専大松戸ナイン(撮影・小沢裕)
センバツ出場が決まり喜びを爆発させる専大松戸ナイン(撮影・小沢裕)

高崎健康福祉大高崎(群馬)=2年ぶり6度目

高崎健康福祉大高崎2年ぶり6度目 小玉湧斗投手、大阪桐蔭・小川大地と再戦心待ち

昨秋関東大会は準々決勝で横浜を破り4強入り

◆1968年(昭43)創立の私立校。01年に共学化し、現校名。生徒数は1323人(うち女子839人)。野球部は02年に創部。甲子園は春が6度目、夏は3度。最高成績は12年春の4強。部員数68人。主なOBは巨人湯浅大、西武柘植世那、阪神長坂拳弥、広島清水叶人ら。高崎市中大類町531

センバツ出場を決め喜ぶ高崎健康福祉大高崎の選手たち(撮影・たえ見朱実)
センバツ出場を決め喜ぶ高崎健康福祉大高崎の選手たち(撮影・たえ見朱実)

慶応(神奈川)=5年ぶり10度目

“清原”が38年ぶり甲子園に帰ってくる 清原和博氏次男・勝児の慶応5年ぶりの春

昨秋関東大会4強。清原和博氏の次男・勝児内野手は父が大活躍した甲子園出場を果たした

◆1858年(安政5)に創立の私立男子校。生徒数は2200人。野球部は1888年(明21)に創部し、部員数は70人。甲子園は春が11度目、夏は18度。慶応普通部時代の1916年夏に優勝。春は8強が最高。主なOBは広島矢崎拓也、ソフトバンク柳町達、正木智也、阪神山本泰寛、ヤクルト木沢尚文ら。横浜市港北区日吉4の1の2

センバツ出場が決まり笑顔を見せる慶応・大村主将(左)と清原(右)(撮影・宮地輝)
センバツ出場が決まり笑顔を見せる慶応・大村主将(左)と清原(右)(撮影・宮地輝)

作新学院(栃木)=6年ぶり11度目

作新学院6年ぶり切符「この日まで頑張ろうという思いで3カ月間、練習」小針監督

昨秋関東大会8強

◆1885年(明18)に創立された私立校。生徒数は3688人(女子1752人)。野球部は1902年(明35)に創部。部員数61人。甲子園出場は春が11度目、夏は16度。1962年に春夏連覇、16年夏にも優勝。主なOBは元巨人江川卓、元ロッテ監督の八木沢荘六、日本ハム石井一成、西武今井達也、DeNA入江大生ら。所在地は宇都宮市一の沢1の1の41

選抜高校野球大会に出場を決め喜ぶ作新学院の選手たち(撮影・鈴木正人)
選抜高校野球大会に出場を決め喜ぶ作新学院の選手たち(撮影・鈴木正人)

東海大菅生(東京)=2年ぶり5度目

体罰問題で揺れた東海大菅生が順当選出 若林監督らは解任、新体制で聖地へ

宮本慎也氏の長男、東海大菅生・宮本恭佑「真っすぐで抑えたい」慶応・清原封じ誓う

昨秋東京大会優勝。明治神宮大会は初戦で広陵に2-6で敗れた。190センチ、95キロの日当直喜はプロ注目右腕。若林弘泰監督は体罰のため4月5日まで4カ月の謹慎処分を受けたのち解任。16年からコーチを務めているOBの上田崇コーチ(29)が監督に就任することが26日に発表された

◆1983年(昭58)に東京菅生高校として創立。89年(平元)現校名に。生徒数は1208人(女子386人)。野球部は創立と同時に創部。部員数は68人。甲子園は春が5度目、夏は4度の出場。最高成績は17年夏の4強。主なOBは巨人高橋優貴、中日田中幹也、元巨人勝俣翔貴ら。東京都あきる野市菅生1817

センバツ出場が決まり気合が入る左から東海大菅生・北島、日当、上田新監督、渡部主将(撮影・野上伸悟)
センバツ出場が決まり気合が入る左から東海大菅生・北島、日当、上田新監督、渡部主将(撮影・野上伸悟)

二松学舎大付(東京)=2年連続7度目

二松学舎大付エース重川創思「すごく刺激に」OB鈴木誠也に負けない活躍誓う

昨秋東京大会準優勝。主砲は昨夏の甲子園に1年生で出場し本塁打を放った片井海斗

◆1948年(昭23)創立の私立校。生徒数700人(女子374人)。野球部は58年創部で部員数は42人。主なOBはカブス鈴木誠也、巨人大江竜聖、秋広優人ら。甲子園出場は春が7度目、夏は5度。最高成績は市原監督がエースで活躍した82年春の準優勝。千代田区九段南2の1の32

第95回選抜高校野球大会に選ばれて市原監督を胴上げして喜ぶ二松学舎大付の選手たち(撮影・丹羽敏通)
第95回選抜高校野球大会に選ばれて市原監督を胴上げして喜ぶ二松学舎大付の選手たち(撮影・丹羽敏通)

【選考理由】関東・東京地区7校目は二松学舎大付「総合力で」 横浜とラスト1枠争い

※補欠校は関東が横浜(神奈川)山村学園(埼玉)、東京が日大三、帝京


東海=3校

東邦(愛知)=4年ぶり31度目

昨秋東海大会優勝。明治神宮大会は初戦で大阪桐蔭に1-9で完敗。エース宮国凌空はプロ注目の好右腕

◆1923年(大12)に男子校の東邦商として設立。48年から現校名。85年に共学化。生徒数1824人(女子1150人)。野球部は30年創部。部員59人。甲子園は春が31度目、夏が17度。1934年の第11回選抜大会に初出場初優勝。その後、39、41、89、19年に優勝。夏は77年に準優勝。主なOBはDeNA関根大気、中日藤嶋健人、石川昂弥、俳優の奥田瑛二ら。名古屋市名東区平和が丘3の11

センバツ出場が決まり歓喜する東邦ナイン(撮影・河田真司)
センバツ出場が決まり歓喜する東邦ナイン(撮影・河田真司)

常葉大菊川(静岡)=10年ぶり5度目

常葉大菊川10年ぶり5度目の出場 石岡監督は07年日本一「しっかり準備を」

昨秋東海大会準優勝

◆1972年(昭47)創立の私立校。生徒数1018人(女子639人)。野球部は83年創部で部員34人。甲子園は春が5度目、夏は6度。07年センバツ優勝、08年夏は準優勝。主なOBはDeNA田中健二朗、日本ハム奈良間大己ら。菊川市半済1550


大垣日大(岐阜)=2年連続5度目

昨秋東海大会4強。阪口慶三監督は昨春、77歳10カ月で白星。年齢の記録が判明する限り、82年春の松田昇監督(明徳=現明徳義塾)が瀬田工に11-0で勝った時の76歳10カ月を上回る甲子園最高齢勝利となった

◆1963年(昭38)に創立された私立校。生徒数は1150人(女子575人)。野球部は64年創部で部員数30人。甲子園は春が5度目、夏も5度。最高成績は初出場した07年春の準優勝。主なOBは中日橋本侑樹、筑波大柔道部監督の岡田弘隆ら。岐阜県大垣市林町6の6

センバツ出場が決まり喜ぶ大垣日大ナイン(撮影・森本幸一)
センバツ出場が決まり喜ぶ大垣日大ナイン(撮影・森本幸一)

【選考理由】昨年物議醸した東海地区は東邦、常葉大菊川、大垣日大 静岡・加藤学園は選ばれず

※東海の補欠校は加藤学園(静岡)、津商(三重)


北信越=2校

北陸(福井)=34年ぶり2度目

昨秋福井大会3位で北信越大会出場し優勝。明治神宮大会は初戦で英明を破り4強入り。準決勝で広陵に0-5で敗れた。かつての阪急ブレーブスを思わせるユニホームで快進撃を目指す

◆1880年(明13)創立の私立校。生徒数1883人(女子797人)。野球部創部は1907年(明40)で部員数は43人。甲子園出場は春が2度目、夏は3度。最高成績は92年夏の8強。主なOBは巨人鍬原拓也、B1群馬の五十嵐圭一、元バスケットボール選手の佐古賢一ら。福井市文京1の8の1


敦賀気比(福井)=3年連続10度目

昨秋県大会優勝、北信越大会4強。これで5季連続の甲子園出場

◆1986年(昭61)創立の私立校。生徒数678人(女子330人)。野球部は創立と同時の創部で部員数は64人。甲子園は春が10度目、夏は11度。15年春に全国制覇。主なOBはレッドソックス吉田正尚、広島西川龍馬、オリックス山崎颯一郎、西武内海哲也コーチ、平沼翔太、広島東出輝裕コーチら。敦賀市沓見164の1


※北信越の補欠校は福井商、松商学園(長野)


近畿=7校

大阪桐蔭(大阪)=4年連続14度目

大阪桐蔭が順当選出 史上初2度目の春連覇達成なら手にする異次元勲章の数々

プロ注目の大阪桐蔭・前田悠伍「チームを勝たせる投球を」大黒柱が包囲網はね返す

昨秋大阪大会、近畿大会、明治神宮大会を制し優勝候補筆頭。ドラフト候補の左腕・前田悠伍を中心に史上初となる2度目の春連覇を目指す

◆1983年(昭58)創立の私立校。生徒数は1888人(女子846人)。野球部は83年創部で部員44人。甲子園出場は春が14度目で、夏は12度。優勝は春4度、夏5度。主なOBは元中日今中慎二、平田良介、元ロッテ西岡剛、元阪神岩田稔、西武中村剛也、岡田雅利、巨人中田翔、楽天浅村栄斗、オリックス森友哉、中日根尾昂、ロッテ藤原恭大、DeNA徳山壮磨、松尾汐恩、アスレチックス藤浪晋太郎ら。大阪府大東市中垣内3の1の1

センバツ出場が決まり、帽子を高らかと上げ歓喜する大阪桐蔭ナイン(撮影・石井愛子)
センバツ出場が決まり、帽子を高らかと上げ歓喜する大阪桐蔭ナイン(撮影・石井愛子)

報徳学園(兵庫)=6年ぶり22度目

報徳学園が「打倒大阪桐蔭」リベンジ胸にV狙う「意識してやってきた」堀柊那主将

昨秋兵庫大会優勝、近畿大会準優勝。プロ注目の堀柊那捕手、近畿大会3本塁打の石野蓮授外野手らを中心に実力上位で21年ぶり3度目のセンバツ制覇を狙う

◆1911年(明44)に報徳実業として創立の私立校。24年に報徳商、52年から現校名。生徒数995人。野球部は11年創部で部員数97人。甲子園出場は春が22度目、夏は15度。74年春、81年夏、02年春に全国制覇。主なOBは元近鉄金村義明、元ロッテ清水直行、ロッテ大谷智久コーチ、巨人岸田行倫、広島小園海斗、ソフトバンク佐藤直樹、大阪桐蔭・西谷浩一監督ら。兵庫県西宮市上大市5の28の19

センバツ出場が決まり帽子を飛ばし喜ぶ報徳学園ナイン(撮影・前岡正明)
センバツ出場が決まり帽子を飛ばし喜ぶ報徳学園ナイン(撮影・前岡正明)

智弁和歌山(和歌山)=3年ぶり15度目

入学時55番の智弁和歌山・中塚遥翔「村神様」級活躍誓う、冬越えパワーアップ実感

昨秋和歌山大会優勝、近畿大会4強。近畿大会で3本塁打を放った4番中塚遥翔内野手を中心に強打は健在

◆1978年(昭53)創立の私立校。生徒数766人(女子308人)。野球部は79年創部で部員数27人。甲子園出場は春が15度目で夏は26度。優勝は春1回、夏3回。主なOBに楽天西川遥輝、黒川史陽、中日岡田俊哉、広島林晃汰、小林樹斗、ロッテ東妻勇輔、DeNA東妻純平、日本ハム細川凌平ら。和歌山市冬野2066の1

選抜出場が決まって喜びを表現する智弁和歌山ナイン
選抜出場が決まって喜びを表現する智弁和歌山ナイン

龍谷大平安(京都)=4年ぶり42度目

龍谷大平安「ジャンボリミッキー!」ダンスで喜び表現、監督考案で年明けから練習

龍谷大平安・川口知哉コーチ安堵「僕が来た意味」昨年から指導 自身26年ぶり聖地

昨秋京都大会3位で近畿大会出場し4強入り。サイド右腕・桑江駿成は167センチと小柄だが近畿大会で2試合連続完封するなど安定感抜群

◆1876年(明9)に「金亀教校」として創立された私立校。08年から現校名。生徒数1365人(女子522人)。野球部は1908年(明41)創部。部員数61人。甲子園は春が42度目、夏は34度。38年夏、51年夏、56年夏、2014年春に全国優勝。甲子園春夏通算103勝の伝統校。主なOBは元広島衣笠祥雄、元阪神桧山進次郎、楽天炭谷銀仁朗、ヤクルト高橋奎二ら。京都市下京区御器屋町30

祝甲子園出場の横断幕を背に記念撮影に納まる龍谷大平安ナイン(撮影・白石智彦)
祝甲子園出場の横断幕を背に記念撮影に納まる龍谷大平安ナイン(撮影・白石智彦)

履正社(大阪)=3年ぶり10度目

履正社、大阪桐蔭と同時出場は17年以来 キーマンは前田悠伍に打率4割の西稜太

昨秋大阪大会準優勝、近畿大会8強。強力打線が持ち味

◆1922年(大11)創立の私立校。生徒数は1187人(女子446人)。野球部も同年創部で部員数51人。甲子園は春が10度目、夏は4度。19年夏全国制覇、春は14年と17年に準優勝。主なOBにヤクルト山田哲人、オリックスT-岡田、ロッテ安田尚憲、阪神井上広大ら。大阪府豊中市長興寺南4の3の19

センバツ出場を決め宙に帽子を投げる履正社ナイン(撮影・和賀正仁)
センバツ出場を決め宙に帽子を投げる履正社ナイン(撮影・和賀正仁)

彦根総合(滋賀)=初出場

彦根総合・宮崎監督「やるからには優勝を」投手力で昨年準V近江に負けない活躍誓う

春夏通じて甲子園初出場。昨秋滋賀大会優勝。近畿大会は初戦で近大新宮を破り8強入り。準々決勝では大阪桐蔭に4-9で敗れるも3回まで4-2とリードするなど王者を慌てさせた。20年に就任した宮崎裕也監督は北大津時代に6度甲子園出場

◆2006年創立の私立校。生徒数は746人(女子281人)。総合学科とフードクエイト科がある。6系列からなる総合学科の中にスポーツエキスパート系がある。野球部は08年創部で部員55人。主な卒業生にプロゴルファーの藤田かれん。滋賀県彦根市芹川町328

初の甲子園出場が決定し、喜ぶ彦根総合ナイン
初の甲子園出場が決定し、喜ぶ彦根総合ナイン

社(やしろ、兵庫)=19年ぶり2度目

社、近畿最終1枠滑り込み「大阪桐蔭高校さんがもたらしていただいた」感謝も逆襲へ

昨秋兵庫大会3位で近畿大会出場。初戦で天理を13-7で破り8強入り。準々決勝で智弁和歌山に0-7で敗れた

◆1913年(大2)に小野実科高等女学校として創立の県立校。1948年(昭23)から現校名。生活科学科、体育科、普通科で生徒数は703人(女子379人)。野球部は1949年(昭24)創部で部員数43人。甲子園出場は春2度芽で夏は昨年初出場。19年前の04年に初出場で4強入りした。OBに元オリックス監督の森脇浩司、阪神近本光司、楽天辰己涼介ら。加東市木梨1356の1

センバツ出場を決め、帽子を飛ばし喜ぶ社の選手たち(撮影・上山淳一)
センバツ出場を決め、帽子を飛ばし喜ぶ社の選手たち(撮影・上山淳一)

【選考理由】近畿7枠目に社「奈良1位の天理に打ち勝ったことを評価」 高田商は落選

※近畿の補欠校は高田商(奈良)神戸国際大付(兵庫)


中国・四国=6校

広陵(広島)=2年連続26度目

昨秋広島大会、中国大会優勝。明治神宮大会は決勝で大阪桐蔭に敗れ準決勝。「広陵のボンズ」こと主砲の真鍋慧はドラフト上位候補のスラッガー

◆1896年(明29)設立。生徒数は1288人(女子514人)。野球部は1911年創部。部員数83人。甲子園出場は春が26度目。夏は23度。夏は準優勝4度、春は優勝3度、準優勝3度。主なOBは巨人小林誠司、ソフトバンク有原航平、DeNA佐野恵太、広島野村祐輔、中村奨成、オリックス福田周平ら。広島市安佐南区伴東3の14の1

第95回選抜高校野球大会 出場が決定し、喜ぶ真鍋慧(中央)ら広陵高校野球部ナイン(撮影・加藤孝規)
第95回選抜高校野球大会 出場が決定し、喜ぶ真鍋慧(中央)ら広陵高校野球部ナイン(撮影・加藤孝規)

光(山口)=初出場

山口・光、修学旅行最終日に吉報「泥臭く全員野球で」オール地元出身で初センバツ

昨秋山口大会3位で中国大会へ。浜田、創志学園、高川学園を破り決勝進出。広陵に敗れ準優勝

◆1936年(昭11)山口県立室積高等女学校として創立の県立校。生徒数は632人(女子366人)。野球部は1946年創部。部員35人。甲子園はエース前田夏樹で93年夏、94年夏に2年連続出場(ともに初戦敗退)。主な卒業生にアテネ五輪マラソン代表の国近友昭、セーリング五輪代表の小泉維吹、プロレスラーの宝城カイリら。山口県光市光井6の10の1

初のセンバツ出場が決まり、記念撮影をする光ナイン(撮影・屋方直哉)
初のセンバツ出場が決まり、記念撮影をする光ナイン(撮影・屋方直哉)

鳥取城北(鳥取)=2年ぶり4度目

昨秋鳥取大会優勝。近畿大会は準決勝で広陵に6-8で逆転負けし4強

◆1963年(昭38)創立の私立校。生徒数1258人(女子572人)。野球部は69年創部。部員78人。甲子園は春が4度目、夏は5度出場。12年夏、21年春に1勝。主なOBは元巨人川口和久、元オリックス能見篤史、元西武藤原良平ら。横綱照ノ富士、先の初場所で幕下15枚目格付け出しデビューし7戦全勝優勝、新十両に昇進した落合(19=宮城野)。鳥取市西品治848


英明(香川)=5年ぶり3度目

昨秋香川大会優勝、四国大会優勝。明治神宮大会は初戦で山梨学院を破り8強入り。準々決勝で北陸に3-4で敗れた

◆1917年(大6)明善高等女学校として創立された私立校。01年4月の共学化に伴い、現校名。生徒数は1312人(女子684人)。野球部は2005年創部で部員28人。甲子園は春が3度目、夏は2度。11年夏に甲子園初勝利(通算1勝4敗)。主な卒業生は元巨人松本竜也、元楽天田中耀飛、ボートレーサーの平山智加ら。高松市亀岡町1の10


高松商(香川)=4年ぶり28度目

高松商・長尾監督、巨人ドラ1浅野に「差し入れなんていいから侍入るくらい頑張れ」

昨秋香川大会準優勝、四国大会準優勝

◆1900年(明33)に市立校として創立(現在は県立)。商業科と情報数理科、英語実務科からなる。生徒数906人(女子550人)。野球部は1909年創部で部員49人。甲子園出場は春が28度目、夏は22度。春夏2度ずつ優勝。主なOBは元巨人監督の水原茂、元阪急山口富士雄、ロッテ松永昂大コーチ、広島末包昇大。昨年主砲の浅野翔吾はドラフト1位で巨人入り。高松市松島町1の18の54


高知(高知)=2年連続20度目

昨秋高知大会準優勝、四国大会4強

◆1899年(明32)江陽学舎として創立の私立校。生徒数は600人(女子194人)。野球部は1926年創部で部員57人。甲子園は春が20度目、夏は13度。64年夏、75年春に全国優勝。主な卒業生は元ロッテ監督の有藤通世、ヤクルト杉村繁コーチ、中日木下拓哉、西武公文克彦、阪神森木大智ら。高知市北端町100


※補欠校は中国が高川学園(山口)おかやま山陽、四国が鳴門(徳島)明徳義塾(高知)


九州=4校

沖縄尚学(沖縄)=9年ぶり7度目

昨秋沖縄大会、九州大会優勝。明治神宮大会は初戦で仙台育英に4-5で逆転サヨナラ負け。エース東恩納蒼が投打の中心

◆1957年(昭32)私立沖縄高として創立。83年に現校名。生徒数は1099人(女子551人)。野球部は57年創部で部員50人。甲子園出場は春が7度目、夏は9度。99年春、沖縄勢として初めて全国制覇し、08年春に2度目のV。主なOBはソフトバンク東浜巨、嶺井博希、西武与座海人ら。那覇市国場747

出場が決まり、帽子を投げて喜ぶ沖縄尚学の選手たち(共同)
出場が決まり、帽子を投げて喜ぶ沖縄尚学の選手たち(共同)

長崎日大(長崎)=2年連続4度目

長崎日大・平尾大和主将「決勝に勝ち上がって、対戦できたら」海星との長崎対決熱望

昨秋長崎大会優勝、九州大会準優勝

◆1967年(昭42)創立の私立校。生徒数は1295人(女子612人)。野球部も同年創部で部員45人。甲子園は春が4度目、夏は9度出場。最高成績は07年夏の4強。主な卒業生に広島大瀬良大地、元西武貝塚政秀、サッカー日本代表の森保一監督ら。長崎県諌早市貝津町1555

センバツ出場を決めて、歓喜する長崎日大の選手たち(撮影・菊川光一)
センバツ出場を決めて、歓喜する長崎日大の選手たち(撮影・菊川光一)

海星(長崎)=7年ぶり6度目

海星「出場が目標ではない 昨夏超える3勝以上、そして優勝目指して」田川主将

昨秋長崎大会準優勝、九州大会は準決勝で沖縄尚学に6-7で逆転サヨナラ負け

◆1892年(明25)に男子校として創立された私立校。06年から男女共学。生徒数は796人(女子245人)。野球部は1915年(大4)に創部で部員は51人。甲子園は春が6度目、夏は19度。最高成績は76年夏の4強。主なOBに日本ハム江越大賀、阪神2軍監督の平田勝男、元ヤクルト酒井圭一、智弁和歌山の高嶋仁元監督ら。長崎市東山手町5の3

7年ぶり6度目のセンバツ出場を決め、ガッツポーズする海星ナイン
7年ぶり6度目のセンバツ出場を決め、ガッツポーズする海星ナイン

大分商(大分)=3年ぶり7度目

3年ぶり出場の大分商“源田さんライト”で夜間も練習「1勝していい報告を」

昨秋大分大会準優勝、九州大会4強

◆1917年(大6)創立の県立校。生徒数は708人(女子526人)。野球部は1921年創部で部員51人。甲子園は春が7度目、夏は15度。最高成績は35年夏、67年夏、70年夏、74年春、79年夏の8強。主な卒業生に元巨人岡崎郁、西武源田壮亮、広島森下暢仁、ソフトバンク川瀬晃ら。大分市西浜4の2

甲子園出場が決まり歓喜の表情を浮かべる大分商ナイン(撮影・梅根麻紀)
甲子園出場が決まり歓喜の表情を浮かべる大分商ナイン(撮影・梅根麻紀)

※九州の補欠校は明豊(大分)西日本短大付(福岡)

選出されなかった主な候補校