5年ぶり10度目のセンバツ出場が決まった慶応(神奈川)は28日、同校グラウンドで、知的障がいのある球児を全国各地から集めて行われた「甲子園夢プロジェクト」の合同練習会に参加した。特別支援学校の各地方大会への出場を目標とする同プロジェクトは、21年3月に発足。今回で20回目となり、慶応とはオンライン交流会を含め、この日で4回目となった。

同校野球部は「夢プロジェクト」参加者と2人1組のペアを作り、ウオーミングアップから、守備、打撃まで指導した。

西武、巨人などで通算525本塁打と活躍した清原和博氏(55)の次男、勝児(かつじ)内野手(1年)も参加し、中学2年生の日高晴登くん(14)とペアを組んだ。指導しながら、守備練習の際にはハイタッチをするなど仲を深めた。清原は「普段じゃ感じられない刺激をもらえた。良い方向に生かしていきたい」と振り返った。バッティング練習では後ろから「センター返し!」と声をかけるなど積極的に教え込んだが「教えるのは難しかった。森林さんにいつも教わっていて、その難しさがよくわかって、改めて感謝したいと思ったと」指揮官に頭を下げた。

日高くんは「楽しかった。打つときに足を上げるタイミングを教わった」と具体的なアドバイスをもらったことを明かした。「甲子園にも応援に行きたい」と笑顔で話した。【星夏穂】