今春、センバツ出場が決まっている作新学院(栃木)は12日、宇都宮市内の同校グラウンドで、父母会主催の「激励会」を行った。

お昼12時-。グラウンド横の家庭科室から、ぷ~んと豚汁のいい匂いが漂った。この日のメニューは、豚汁うどんと、地元・宇都宮のギョーザを使った水ギョーザ。大根、ジャガイモ、白菜、ゴボウなど、9種類の食材のほとんどは保護者が持ち寄ったもので、ギョーザ400個は地元関係者からの差し入れ。保護者は朝9時から集まり調理を始め、かつお出汁に鶏ガラスープ。そして、隠し味にた~っぷりの愛情! 栄養満点の豚汁うどんに、もっちもちの水ギョーザに、選手たちは「ウマ~い!」と、声をそろえた。

この冬、体作りは選手たちの課題のひとつ。エースの川又楓投手(2年)は「肉体改造に取り組んでいて、朝2合、昼2合、夜2合のご飯ががノルマです」と話す。体重も昨秋の68キロから74キロにアップし、真っすぐの強さを実感。磯圭太内野手(2年)は1日7合のご飯で昨春68キロから現在は86キロに。「振る力がついて飛距離も伸びました」と力強い。この日も、器いっぱいの豚汁うどんと水ギョーザをあっという間に平らげた選手たちは、午後も元気いっぱい練習に取り組んだ。

父母会の磯貞之さん(51)は「センバツでは自分たちよりも上のレベルのチームと1試合でも多く戦って、足りないもの吸収し、夏に向けて生かして欲しい」とエール。主将の草野晃伸捕手(2年)は「勝って感謝の気持ちを伝えることが、一番の恩返し」と、センバツでの活躍を誓った。【保坂淑子】