天候の回復が見込めず順延となり、専大松戸(千葉)は甲子園の球場内で調整した。約1時間は相手、高知の投手陣をイメージした打撃投手で振り込み、残り30分で投手陣が軽くピッチングをした。大森准弥主将(3年)は「天候は仕方ない。しっかり準備をして気持ちを切らさずに練習して、しっかり対策ができたのでよかったです」と、落ち着いた表情を見せた。

初戦の常葉大菊川(静岡)戦で、専大松戸としてセンバツ初勝利を挙げたばかり。これまでチームは春夏通じて甲子園2勝を挙げたことがなく、選手たちは目標に掲げている。大森は「初戦で先制点を取れたのはよかった。でも、明日の相手、高知は終盤に粘り強い印象。気を緩めずに追加点をとっていきたい」と警戒した。

最速151キロ右腕のエース・平野大地投手(3年)が注目されるが、高知もここまで4投手の継投で勝ち進み、投手力が目を引く。持丸修一監督(74)は「(高知)投手陣を打ち崩すには、落ちるスライダーを打つか見極めるのかがポイントになる。いずれにしても、そんなに得点できないのではないか」と予想した。

初戦から3日がたち、平野の休養も十分。この日も室内練習場で30~40球を投げ込んだ。持丸監督は「ここまできたら(継投も)考えています。勝つことが優先ではあるが、投手のこの先のことを考えると必要でしょうね」と、平野の将来も案じる。継投のポイントに少ないチャンスでの得点。明日は、監督采配にも注目が集まりそうだ。

持丸監督は日頃から「悔いのない試合をやろう」と選手たちに声をかけてきた。大森は「思い切ったプレーをして、1試合でも多く甲子園で試合をしたい」と笑顔で話した。