山梨学院が春夏を通じ学校初のベスト8。山梨県勢のセンバツ8強は01年市川以来22年ぶりとなり、県勢未知の決勝へあと2勝とした。全国47都道府県のうち、春夏ともに甲子園の決勝に進出していないのは山形、山梨、富山、島根の4県。山梨県勢は関東圏で唯一、決勝に縁がない。

だが、吉田洸二監督の個人的な経験は違う。長崎・清峰監督時代にセンバツで06年準V、09年優勝。過去2度の8強以上は、いずれも決勝に進んでいる。2度とも日本代表のWBC優勝直後だったため、氷見戦の勝利時には吉兆が話題になった。06年準決勝ではPL学園・前田健太(現ツインズ)を7回途中11安打でKO。09年は準々決勝から箕島、報徳学園の古豪に連勝。かつて大物食いを得意とした監督の経験値は強みになる。【織田健途】