センバツ8強が出そろった。東海大菅生(東京)は最速150キロ右腕のエース日当(ひなた)直喜投手(3年)が119球、7奪三振で沖縄尚学に完封勝利。器用な指先を持ち、多彩な変化球で相手打線を翻弄(ほんろう)。21年春以来2年ぶりに準々決勝進出を決めた。連覇を狙う大阪桐蔭は、スクイズで挙げた1点を守り抜いて能代松陽(秋田)に勝利。報徳学園(兵庫)は東邦(愛知)とのタイブレークを制した。昨夏優勝の仙台育英(宮城)は龍谷大平安(京都)に快勝した。

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東邦(愛知)の強肩トリオがそろってホーム好返球で沸かせた。2回1死から5連打を浴びたが、1点にとどめた。左翼の藤江が遊撃経由で二塁走者を刺し、右翼の岡本も鋭いワンバウンドで二塁走者を仕留めた。最少失点でしのいで大接戦に持ち込んだ。岡本は「外野陣はチャージして本塁に投げる練習をしている。3人そろって刺したのは記憶にない。うれしいです」と胸を張った。

締めは9回。同点の1死二塁から中前打を浴びたが、中堅の上田がノーバウンド返球で二塁走者を刺した。現中日2軍打撃コーチの佳範氏を父に持つ上田。父譲りの強肩でサヨナラを防ぎ、延長に持ち込んだ。タイブレークで得点できず敗れたが、外野陣3人がそろって本塁返球で補殺を記録する快挙。山田祐輔監督(32)は試合後、「流れが来ていたのに勝たせてやれず申し訳ない」と選手に頭を下げた。【柏原誠】

【センバツ】8強出揃う 大阪桐蔭、仙台育英、報徳学園、東海大菅生がベスト8/スコア詳細>>