広陵(広島)が同点の9回の5失点で山梨学院に敗れ、20年ぶりの決勝進出を逃した。

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遠くを見つめる広陵・真鍋慧内野手(3年)の目には、涙が浮かんでいるように見えた。同点の3回2死一、三塁で空振り三振。チームを20年ぶりの決勝進出に導けず「チャンスで打てなかったのが敗因です」と肩を落とした。準々決勝まで11打数6安打と結果をのこしたが、この日は4打席で無安打。うち3度は走者が出た時に打席が巡っていた。「ランナーがいたら絶対かえす」と勝利に徹した打撃を心掛けてきただけに、悔しい結果になった。

高校通算51本塁打を誇るスラッガーで「ボンズ」の異名を持つが、相手投手にマークされ、不発で甲子園を去った。「ピッチャーへの対応力を上げる。絶対に甲子園に戻ってくる」と夏に向けてさらなる進化を誓った。中井哲之監督(60)は「ここっていうときに打てるバッターにならないと。彼の努力に期待します」と話した。