第95回センバツ決勝で山梨学院が勝利し、山梨県勢としては春夏通じて初の甲子園優勝を成し遂げた。

山梨・富士吉田市出身で、プロ野球西武の元監督でもある田辺徳雄氏(56=現西武プロ担当)も「優勝おめでとうございます」と地元の快挙を祝福した。

田辺氏は吉田高校時代、83年夏の甲子園に遊撃手として出場経験がある。箕島(和歌山)との初戦は、延長13回の末に敗れた。

山梨県は北国ではないものの、雪が多く「3月はグラウンドが使えるかどうか、っていう感じでした」。気候的なハンディや野球人口減もありながらの優勝に、敬意を表した。

高野連加盟校が少なく「4、5回勝てば甲子園だから、他の県からも中学生がたくさん来る」と現状を見つめ「1強、2強になっているから、公立と私立の差がついてしまっている」と県勢を分析する。

それでも県内野球界への効果は大きいと予測する。この日も7番二塁でスタメン出場した大森燦内野手(3年)は、富士吉田市と隣り合う忍野村の出身だ。「本当に地元から、すごいよね。盛り上がると思います」と快挙をたたえていた。【金子真仁】