県勢初の決勝進出を果たした山梨学院のアルプス席が、優勝の瞬間、一気に湧いた。野球部のメンバーたちは「ヤマガク最高!」と声をそろえた。中原義虎応援団長(2年)は「みんなが笑顔で終わってよかった。(5回の猛攻は)これがチームの強み。いつも通り守備もよくて、粘ってビッグウエーブを起こしてくれました」と笑顔で話した。

樋口雄一甲府市長(63)も、アルプスで応援。甲府市の法被姿で、メガホンをたたいた。今大会は、試合結果を欠かさずチェック。現地での応援を心待ちにしていた。本来の大会スケジュールから雨天のため日程がずれたため、決勝の観戦が実現した。「今日は、プレゼントをいただいた気持ちです」と喜んだ。県勢初優勝の歴史的瞬間を見届け「感激で言葉が出ません。吉田監督が笑顔で指導されていることで、選手たちが楽しくできていると思う。県内の子どもたちの目標になりますし、機運が盛り上がると期待したい」と話した。

決勝のアルプスには、一般生徒や保護者、卒業生が駆けつけた。学校からは生徒400人、教職員50人、保護者400人、卒業生150人、同校では今大会最多となる計1000人が声援を送った。吉田正校長(67)は「1点差に泣いてきたチームで、数年間の幸せの貯金をいただいた気持ち。こんな形で勝てるなんで、夢のようです。林選手には、まずはしっかり休んでほしい」と涙をぬぐった。