伝統校・一高が「古豪復権」に好発進した。
今春東北大会出場の第3シード仙台一が仙台工に10-0で6回コールド勝ちし、初戦を突破した。エース右腕・三瓶高広(3年)が5回2安打無失点と好投し、1点リードの2回には2点中前適時打と躍動した。仙台一中時代の全国大会初出場からちょうど100年の夏。悲願達成へ、チームのために右腕を振る。
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夏の頂点に向け、第1歩を踏み出した。三瓶は1回を3者凡退に抑えたが、2回2死から連打を浴び、一、二塁のピンチ。大会前の練習試合では得点後の失点が多く、「何が何でもここは、0で抑える気持ち」で相手8番と向き合った。1ボールから力のない二直に打ち取ると、同裏無死二、三塁の打席では2点中前適時打で自らを援護。同回は打者9人の攻撃で4点を追加し、勢いを加速させた。
3回以降の3イニングは内角直球を有効活用。打者に狙いを絞らせず、打たせて取る投球でいずれも3者凡退で反撃ムードを断ち切った。9点リードの6回は2番手の安藤舜(みつる)投手(2年)が無失点でつなぎ、最後は相手の適時失策で勝利を決めた。好投で試合を作ったエースを、千葉厚監督(45)は「落ち着いて彼らしく低めにボールを集めていた。丁寧に投げてくれた」とねぎらった。
同校は1923年(大12)の第9回全国中等学校優勝野球大会で「県勢初出場」を果たした。メモリアルイヤーとなる今大会で、18年以来となる選手権の初戦を突破し、指揮官は「『夏の登山は厳しい』といつも話していたので、その準備をしっかりやってくれた子どもたちを素直にほめたい」と笑った。目標の甲子園出場まであと5勝。最善の準備で勝ち上がり、王者の2文字をつかみにいく。【相沢孔志】

