大先輩の打撃フォームが生きたお手本だ。横浜創学館(神奈川)の主将、小室壮真内野手(3年)が2打点の活躍でチームを3年連続の8強に導いた。1点リードの7回2死三塁、直球を左前に運んで貴重な追加点。9回にも1死三塁から、犠飛で走者をかえし、リードを3点に広げた。

同校OBにはメジャーでも活躍した広島秋山翔吾外野手(35)がいる。レッズに所属した21年のオフ、母校グラウンドを訪れ、小室もティー打撃を間近で見た。「最初から肩を入れると開いてしまうので、胸を開かないということを学んだ」。先っぽに当たっていた緩い打球が、詰まっても外野の間に落ちるようになり、安打が増えた。

今も変化を恐れず、常に改良を繰り返す。6月には森田誠一監督(58)の提案で、チームとして通常より約400グラム重い1250グラムのバットを使ってスイング強化に取り組んだ。小室は個人的にも、大会直前にDeNA松尾汐恩捕手(19)を参考に、構えのスタンスをクロス気味からオープンスタンスに変えた。結果はすぐに表れ、初戦(2回戦)で満塁弾を放つなど、今大会は毎試合安打で計12打数5安打と絶好調だ。

帽子のつばには「最後の夏なので自分が暴れて活躍できるように」との思いを込めて、「暴」の1文字が書かれている。春夏通じて初の甲子園へ向けて「戦ってきた高校さんは悔しい思いもあると思う。悔しい思いを自分たちが持って勝てるようにやっていきたい」。神奈川で一番長い夏にするために、まだまだ暴れる。【星夏穂】