<高校野球滋賀大会:綾羽7-2米原>◇22日◇3回戦◇PHLベースボールパーク

延長11回タイブレークの末、綾羽を勝利に導いたのはプロ注目のエース野川新(あらた=3年)だった。初戦の2回戦・石部戦に続いてベンチスタート。絶体絶命の場面で、今夏初登板が巡ってきた。

1-1の延長10回裏無死二、三塁。内野陣がマウンドに集まり、ベンチを見た。千代(ちしろ)純平監督(33)は選手らの表情を見て、エース投入を決めた。ベンチからマウンドに走った野川は、最初の打者を自慢のストレートで三振に。次打者のとき、三塁から飛び出した走者をタッチアウトで2つ目のアウトを取り、最後は投ゴロに打ち取った。エースの好投が打線の奮起を呼び、11回表に6点を奪って試合を決めた。

野川は春の県大会後、制球がばらつき調子を落としていた。このまま投げずに夏が終わることも、一時は頭をよぎった。それでも「自分が抑えたら流れが来る」と自らを奮い立たせマウンドに上がった。

千代監督は勝負の分かれ目となった10回のピンチを振り返り「誰かがマウンドで『(野川は)行けます』と叫んでいた。昨日までとは別人みたいなピッチング。今日がきっかけとなってくれたら」とエースの今後に期待した。【松野奈音】