東海大甲府(山梨)が、15年以来8年ぶりとなる甲子園出場の切符をつかんだ。初回1死一塁、主将の兼松実杜(みつと)外野手(3年)が外角直球をとらえ、右翼ポール際へ高校通算24号の先制2ラン。準決勝の甲府工戦から2戦3発と、強力打線を象徴する3番だ。「最高の仲間です。いろんなことがあってつらかったけど優勝できてうれしくて泣けてきました」。
あの時の涙が、うれし涙に変わった。昨秋の県大会中、2年生のみの練習日。村中秀人監督(65)が「もう練習しなくていい」と帰った。だらしない態度や寮の門限を守らないなど、2年生が手本になっていなかった。選手ミーティングで、涙ながらに「みんなに嫌われないといけない。どんどん自分が言っていくから、ついてきてほしい」。101人の部員をまとめるため、自ら声をかけるように。村中監督は「兼松は頼れる存在になった」と言う。
今春センバツは山梨学院が優勝。決勝は寮の食堂で見た。夏は、自分たちの番。「山梨代表として注目されると思う。試合内容だけじゃなく、日常生活から意識をして常に上を目指したい」。頼もしい主将が、甲斐の国から出陣する。【保坂恭子】
◆東海大甲府 1946年(昭21)、山梨高等経理学園として創立された私立校。74年から現校名。生徒数は717人(うち女子236人)、野球部は58年に創部で部員数は101人。甲子園出場は春6度、夏は14度目。主な卒業生は元ヤクルト村中恭兵、中日高橋周平、阪神渡辺諒。所在地は甲府市金竹町1の1。八巻英世校長。
◆Vへの足跡
2回戦10-0甲府一
3回戦10-3都留
準々決勝15-11青洲
準決勝14-10甲府工
決勝6-2駿台甲府

