仙台一が仙台三に2-0で勝利。背番号「10」右腕・安藤舜(みつる、2年)が、2安打完封で相手の反撃を許さなかった。古川学園は仙台商に6-5で逆転勝ちし、それぞれ準決勝進出を決めた。
◇ ◇ ◇
今大会3試合連続先発登板の安藤が「公式戦初完封」を飾った。0-0の4回1死三塁、この日最初のピンチでは「絶対、点数を取られないように」とギアチェンジ。後続を中飛と遊ゴロで切り抜けた。5回、菅井剣介内野手(2年)の適時打で先制。その後は「肩の力が抜け、よりいい球がいった」。以降の4イニングを1安打1四球無失点で先発の役割を果たした。
原因は制球ミスと振り返る1、2回戦はいずれも2失点。「初回から気合が入っていた」と、反省を生かした制球重視の打たせて取る投球を展開。安藤のゲームメーク能力を買う千葉厚監督(45)は「変化球の精度、直球の外角の出し入れを含めて完璧だった」と高く評価した。
17年ぶりの東北大会出場まであと1勝だ。小川郁夢主将(2年)は「目の前の野球に集中して1個1個、勝ち上がっていければ」。安藤は「先発か中継ぎかは分からないが、いつ上がってもいけるような準備を心がける」。今春に続いて秋も東北切符をつかみにいく。【相沢孔志】
○…古川学園が4投手の継投で仙台商に6-5と逆転勝ち。4番手桜井琉貴投手(1年)が、7回2死から救援登板。1点リードの8、9回は得点圏に走者を置いたが、「気持ちで投げきった」と無失点に抑えた。あと1勝すれば12年ぶりの東北大会出場。闘志あふれる投球を見せた1年生左腕は「冷静なピッチングをしつつ、熱い気持ちで頑張りたい」と意気込んだ。