<高校野球兵庫大会:東播磨5-2夢野台>◇10日◇2回戦◇高砂市野球場
夢野台の天野陽斗内野手(3年)は感謝の思いであふれた。「みんなに支えてもらった。みんながいたから頑張れた。ありがとうと伝えたい」。3年間をそう振り返った。
高校1年時の6月だった。練習試合中に死球が顔面を直撃。その場で倒れ込み、救急車で病院に搬送された。左目の眼窩(がんか)底骨折。「骨が粉々になった」。1年夏からベンチ入りする予定だったが、離脱を強いられた。
事故後約1カ月で学校に戻ったが、シャワーは親に手伝ってもらうなど、不便も多かった。それでも「やっていて楽しかったので野球を辞める選択肢はなかった」。チームメートからの「ゆっくりでいいからな」の言葉を胸に、1人でメニューを黙々とこなした。
1年時の12月には目の黄斑に穴が開き2度手術したが、視力は低下したままだった。その後も練習を続け、事故から1年後に実戦復帰。そして2年秋から打席にも立った。「バッターボックスに立つのが一番怖かった。練習で数をこなして克服した」。
今夏は2回戦で敗れた。最後の試合は出番がなかったが「みんなと一緒に野球できたことが楽しかった。メンタルも技術も鍛えられた。いろんなところで成長できた」と前向き。野球を通じて一回りも二回りも成長できた3年間だった。【林亮佑】

