3年ぶりの夏の甲子園を目指す神戸国際大付が、古豪滝川を逆転で破り初戦突破した。プロ注目のエース右腕、エース津嘉山(つかやま)憲志郎投手(3年)が右肘の状態が上がらずベンチで待機する中、背番号10の中村稀人(きつと)投手(3年)が7回1/3を2失点にまとめて勝利を呼び込んだ。

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神戸国際大付の背番号10がマウンドで躍動した。最速145キロ右腕の中村が、粘りの投球でチームに勝利を呼び込んだ。1年時から活躍していたエースの津嘉山が右肘の状態が上がらず、ベンチで待機。主将右腕不在の危機的状況で先発の佐野大和(たいと)投手(3年)が序盤で滝川打線につかまり、中村が2回途中から救援した。2点を失ったが、3回以降は0を並べ、7回1/3を2失点。滝川の勢いを抑え込み、初戦突破を導いた。

「交代後すぐに打たれてしまったのは反省点ですが、試合の後半からは自分の投球ができました」

エースのゲキに応えた。1点リードの7回のピンチで、津嘉山が伝令でマウンドに走ってきた。「焦らずにやっていこう!」。中村は「士気が高まった。キャプテンとしてもエースとしてもベンチにいるだけで士気が上がる存在です」と感謝。同期の声かけで落ち着き、後続を断って無失点で切り抜けた。

中村と津嘉山は寮の同部屋で、3年間苦楽をともにしてきた。握り、投げ方を教わったスプリットをこの日も左打者への決め球として使用し、結果につなげた。試合前には「初戦だけど硬くならずリラックスしていこう」と声をかけられ、リラックスして臨むことができた。「津嘉山は練習でも一番に動く。あいつが動かないと始まらない」。背番号1と10の二人三脚で、最後の夏を駆け抜ける。

序盤で3点ビハインドを背負ったが打線も粘り強かった。青木尚龍(よしろう)監督(59)は「相手投手も良いいので、送っていこう」と地道に走者を進める攻撃を展開。3回、4回に1点ずつ返すと、5回は再び相手のミスに乗じ、同点に追いついた。7回も四球で出た走者を犠打で送り、暴投でついに勝ち越した。

全国で8強入りした21年の夏以来、3年ぶりの甲子園へ。チーム一丸で兵庫の頂を目指す。【齊藤龍平】

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