憧れの神宮へ、1歩近づいた。遊撃の名手として活躍し、通算2000安打を達成した元ヤクルト宮本慎也氏(53=日刊スポーツ評論家)を父に持つ、東海大菅生のエース・宮本恭佑投手(3年)が多摩大聖ケ丘戦に先発し、4回無失点の好投を見せた。

4-0の4回に2死二、三塁のピンチを迎えた。祈るようにバックネット裏から見守る父の前で、渾身(こんしん)の直球でズバッと見逃し三振。踏ん張った。恭佑は「いらない四球が課題でしたが、それ以外では試合をつくれたのかな」と、入りが難しいとされる初戦の1勝にしっかり貢献した。

東海大菅生では1年秋からベンチ入り。選手として神宮で投げた経験はまだないが、レジェンドの父を持つ恭佑ならではの、とっておきの思い出がある。13年の小1時に父の引退試合で始球式を行った。「(13年に日本記録の60本塁打を放った元ヤクルトの)バレンティン選手とかがキャッチボールの相手をしてくれて、すごく楽しかった」。今でも鮮明に覚えている。

届かないのが嫌で、マウンドの少し前から投げさせてもらった。あれから11年後、身長は187センチにまで大きく成長した。悠々とボールはホームまで届き、名門のエースナンバーを背負うまでになった。

準々決勝が行われる神宮まであと「2勝」に迫った。もちろん目指すは甲子園。親子そろった記念撮影は「甲子園で!」と父。とびきりのツーショットは、まだとっておく。【佐瀬百合子】