センバツ出場の豊川が5回戦に駒を進めた。初回に3点を先制すると、3回からの3イニングで5得点を追加。6回に北田真心内野手(2年)の3ランで6回コールド勝ちした。

プロ注目でロシア人の両親を持つモイセエフ・ニキータ外野手(3年)は「3番中堅」でスタメン出場。4打席1安打3四球(申告敬遠1つを含む)1盗塁2打点。四球出塁で全てホームを踏み、打線のけん引役として存在感を見せた。

今春センバツから導入された低反発バットで大会1号を放ったモイセエフはこの日、パワーではなく選球眼でチームをけん引した。

「(球の)待ち方もいい感じです。ストライクが入ってきたらどんどん打ちにいって、追い込まれたら打ち方、考え方を変えている。冷静さを持って四球を取れるのは持ち味。この試合ではよくできていたなと思います」

1回無死一、三塁の第1打席は申告敬遠。3回無死二塁ではファウルで粘り、四球を選んだ。4回2死二、三塁ではファウルで粘って左中間へ2点三塁打。6回には4球ファウルで粘り、3個目の四球を奪った。見逃しのストライクはゼロ。12度のスイング全てでボールをバットに当て、3番打者として後続の攻撃につなげた。

身長181センチ、体重85キロはセンバツ時と変わらない。春から夏にかけ、フィジカル強化と選球眼向上を重視。筋肉量は昨年から3キロ増えたという。「キレも出てきた。間の取り方とかは上手にできている」。50メートル走も6秒1とコンマ1秒速くなり、6回には盗塁も決めた。

すでにプロ野球12球団のスカウトから視察を受けた。「最後の夏は仲間たちとの最後の大会。やっぱり勝ちたい。チームの勝ちのためにバットを振る気持ちでやっています」。春夏連続出場まであと4勝。強打だけでなく、目も磨いたモイセエフが豊川打線をけん引する。

◆豊川・長谷川裕記監督(モイセエフについて)「センバツで本塁打を打って全国的に注目され、打撃を崩した。自分のいいところをもう1回理解し、1球で仕留めるようになってきた。四球を取れる面が成長した。盗塁したら(安打が)二塁打になる。走塁の面だとか打撃面だとかで技術的に成長した」

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