智弁和歌山が7回コールド勝ちで夏2年ぶりの8強入りを決めた。昨年まで2年連続4強で3年生のみ部員10人の和歌山南陵を相手に危なげない試合運びで快勝。日高は日高中津との兄弟校対決を制して準々決勝に進出した。今春のセンバツに出場した耐久、田辺を含めた8強が出そろった。

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智弁和歌山ナインが堂々たる試合運びで、和歌山南陵を突き放した。先発した背番号1の渡辺颯人投手が140キロ前後の直球を軸に抜群の制球力で凡打の山を築き、6回6安打無失点。7回からは2番手の宮口龍斗投手が1回3者凡退で締め、2年生コンビで完封リレーを完遂させた。中谷仁監督(45)は「バッテリー中心にしっかり守ってリズムをつくれて、いいゲームができた」とたたえた。

打線も好投手の松下光輝投手(3年)を攻略した。この日自己最速の146キロを投じるなど気迫のこもった投球にも屈せず、2回に2点を先取。5回にも効果的に得点を重ね、3点を追加した直後の2死二塁からは、指揮官も「ビックリした」と6番上田潤一郎捕手(3年)が左中間最深部への豪快な2ランマーク。練習試合を含め高校初アーチを放った上田は「めっちゃうれしかったです」と笑顔。守備では扇の要として2投手を好リードした。

試合前であっても「ノーサイド」の精神で相手校へ手を差し伸べた。部員10の和歌山南陵のシートノック時に、ベンチ外の3選手が和歌山大野球部員とともにボールボーイとして参加し、練習をサポート。理由について指揮官は「お互い支え合いというか、助け合いだと思うので。甲子園を目指してる高校球児に変わりはない。気を使わせないように気を使いたいなと思いまして」と説明。「困ってたらサッとね。粋な男になっていってほしい。僕らはラガーマンを目指してますので」と思いを明かした。

昨夏は和歌山大会で高野山に敗れ、初戦敗退と悔しさを味わった。高野山戦でも「9番捕手」で出場していた上田は「自分たちのやるべきことをしっかりできるように準備して、次の試合に挑みたい」と引き締めた。25日の準々決勝では日高と対戦する。1戦1戦着実に勝ち星を積み重ね、2年ぶりの甲子園切符をつかみ取る。【古財稜明】

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