「斎藤佑樹」が、18年ぶりに夏の甲子園に帰ってくる。聖和学園(宮城)の背番号10・斎藤佑樹投手(3年)が昨夏甲子園準Vの仙台育英を相手に、サイドスローから最速138キロの直球、スライダー、シンカー系の変化球を操った。「高めの甘い球は打たれると思ったので、低め、低めに集めた」と6回2/3を98球、6安打4失点(自責3)の粘投で、春夏通じて同校初の甲子園出場を決めた。

06年8月21日に同姓同名の元日本ハム斎藤佑樹氏(36)が早実(西東京)で甲子園初優勝して198日後の07年3月7日、栃木で生まれた。夫婦で名前に入れたいと希望した「樹」に、画数が良かったことから「佑樹」と名付けられた。家族で野球経験者はおらず、マウンドで汗をハンカチで拭う姿から「ハンカチ王子」と呼ばれた日本一投手と同姓同名になったのは、まったくの偶然。母理恵さんは「周りからは『狙ったでしょ?』と言われました」と苦笑いで振り返った。

だが、この日は甲子園V右腕の“本家”にならった。決勝当日の朝、母理恵さんから「赤いハンカチ」を手渡された。今夏の決勝までハンカチを持っていなかったが、この日はベンチに持ち込んだ。「使ってはいませんが、ベンチには置いてました」。汗は拭わなかったものの、勝利の赤いハンカチが18年ぶりに「斎藤佑樹」を甲子園に導いた。

尊敬する「佑ちゃん」が立った、憧れの舞台に向かう。「甲子園では簡単に勝てる相手はいないので、最後まで粘り強く投げたい」。今年の夏は「東北の佑ちゃん」が、甲子園を沸かせる。【木村有優】

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