<高校野球千葉大会:木更津総合7-0東京学館(8回コールド)>◇25日◇準決勝◇ZOZOマリンスタジアム
亡き恩師へ、約束した甲子園の景色を見せることはできなかった。1年時からの担任で、同校サッカー部監督の平迫宣之先生が5月に急逝。千葉ら多くの野球部員も慕っていただけに、突然の別れに大きく落ち込んだ。
「おまえたちを磨いてやる」。入学式の日に平迫先生からかけられたインパクトある言葉に感銘を受けた。「日々の発言や態度、掃除や整理整頓の大切さ。人間として磨いてもらいました」。担任という立場以上に、野球も含めて高校生活の成長に欠かせない大きな存在だった。
甲子園に出ることで恩返しをすると誓って臨んだ大会だった。スタンドの野球部員は平迫先生の遺影を手に全力で応援。千葉もピンチになると応援席で見守る恩師に視線を向けて、心を奮い立たせ続けた。
チームは今春に続いて木更津総合に敗れ、甲子園にはあと1歩届かなかった。「圧倒的な力負けでした」と思い描いた恩返しとはならなかったが、涙はない。「平迫先生に磨かれて、今は粗さのない、きれいな丸になりました」。恩師とともに戦った最高の夏が終わった。【野見山拓樹】

