15年ぶり出場の滋賀学園が花巻東(岩手)に快勝し、同校初の夏2勝を手にした。7番作田健太外野手(3年)が3安打2打点と活躍。先発9人全員安打の14安打を放って5得点を挙げた。
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リズムに乗って変化球を狙い打ちした。両チーム無得点の2回無死一、三塁。7番作田は、132キロスライダーを捉え、中前適時打を放った。1番多胡と2番国仲が連打でリードを3点に広げる。5回2死一、三塁で再び作田が三塁への適時内野安打を放ち2打点目を挙げた。チームは2試合連続2桁安打となる14安打。13安打が単打とコツコツつないだ。
作田の趣味は音楽鑑賞。ヒップホップ、レゲエがお気に入りだ。同校初の2回戦突破をかけた大一番の目覚めの一曲は、オリックス森友哉が昨年登場曲に使用した歌手の1人のTEN`S UNIQUEの「Fall in LOVE」だった。100年の歴史が刻まれる甲子園の舞台に、ヒップホップが作田へ舞い降りた。「打席に立つときも、楽しむために自分の頭の中で流したら、乗っていけます」。5回の追加点は「自分の中でノリノリでバッターボックスに立てた」と明かした。
徹底的に花巻東の研究に時間を費やした。オープニングゲームだった有田工(佐賀)戦は7日。そこから約1週間がかりで花巻東の5投手の映像を1人あたり1時間半、計7時間分を分析。映像は一時停止を繰り返しながら、ナインは特徴を脳裏に焼き付けた。ほかにも、相手投手のスライダー狙いを想定。打撃マシンは左右のスライダーに設定して打ち込んだ。
この日5打数3安打2打点の作田は、エース左腕・市村擁する霞ケ浦(茨城)との3回戦に向けて「遅いボールでも、間を抜ける低い打球を打つことを心がけたい」。アルプス席でノリノリで応援する応援団の姿は、SNSで大反響を呼んでいる。小刻みのステップを踏む部員たちの舞もナインの力になっている。リズムに乗る滋賀学園ナインが、甲子園で旋風を起こす。【中島麗】
◆作田健太(さくだ・けんた)2007年(平19)2月25日生まれ、奈良・橿原市出身。畝傍中では奈良葛城ボーイズに所属。滋賀学園では1年秋から外野手でベンチ入り。趣味はサッカーとラップ。好きな言葉は「継続は力なり」。182センチ、78キロ。右投げ右打ち。
○…先発脇本が123球の力投で6安打の完封劇を演じた。バットでも5回に中前適時打を放ち、5点にリードを広げた。1回戦は3回2/3で4失点。リベンジを胸にマウンドに上がった。「1球1球(捕手の)杉本を信じて投げました。変化球を生かして、バッターのタイミングをずらしたり、カウントもよく、自分の最高のピッチングができた」と胸をなで下ろした。
▼全員安打 滋賀学園が記録。19年の津田学園(対静岡)以来で72度目。

