青森山田が原田純希(あつき)内野手(3年)のセンターへの特大の1発で石橋(栃木)を破り、25年ぶりにベスト8入りを決めた。

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特大アーチがチームを勢いづけた。青森山田の4番原田が1回2死二塁、真ん中高めの直球を捉え、センター右まで運ぶ豪快2ランで先制。「会場全体が盛り上がって、打ててすごいうれしかった」。今春センバツでの低反発バット導入後、初めての中堅への1発。大歓声が降り注ぐ中、右拳を突き上げて楽しげにダイヤモンドを回った。活気づいた打線は12安打5得点と相手投手陣を攻略。99年以来25年ぶりに夏の8強入りを果たした。

170センチ、97キロのがっしりとした体格。鋭く力強いスイングと、スクワットで160、170キロを上げるパワーが特徴だが、かわいい一面もある。実はお菓子作りが趣味のスイーツ男子だ。今年の2月に寮でお菓子作りを始めた。岩川良秀(らしゅう)外野手(2年)と一緒に作り、2人で食べたり、近くにチームメートがいればお裾分けするのが楽しみの1つだ。

原田は「チョコレートが好きです」と笑う。1番作るのは生チョコタルト。クッキーを砕き、溶かしたバターと混ぜ合わせ、タルト型に敷き詰める。溶かしたチョコを流し込んで固めれば完成だ。岩川は「(先輩は)満足げです。作っている時は真剣なんですけど、食べている時はずっとニコニコしてます」と明かす。幸せなひとときだ。

真剣な表情で打席に立ち、高校通算29本目の本塁打でにこやかに1周。「ずっと甲子園でホームランを打つことを夢見てました」。チョコレートを食べている瞬間よりも「ホームラン打った時のほうが幸せ」と笑った。夢をかなえた次は同校最高成績を超える4強を目指す。「次の試合もチームの勝利に貢献できるように。コンパクトな自分のスイングで、しっかりつないでいけたら」。また甲子園での至福の瞬間を味わう。【浜本神威】

【甲子園】青森山田、関東第一、東海大相模など8強/詳細